見出し画像

6月の放送作家

2022年6月。梅雨に入った。各局の企画募集のタイミングが6月に被っていることもあり、連日のように企画会議をして頭を悩ましている。多分今週は企画書の作成の山場なので多くの放送作家が眠たい目を擦りながら企画書を書いていると思われる。お体ご自愛ください。僕はそんなに抱えてないです。

今年4月の特番で僕がずっと一緒に仕事をしていたいと思っていた作家の竹村さんと激ヤバディレクターの上出さんとご一緒させてもらい、考え方が少しだけ変わった。やっぱり誰もやってないこと、全然周りと違う企画をやらないとコンテンツの海に溺れてしまう。それを肌身で体験させてもらう。40代で売れてる作家たちの発想を聞いてると、「そりゃ売れるわな」と思う。マジな天才たちの企画はぶっ飛んでるんだけど、その中に美学や合理性が垣間見れてゾッとする。

とはいえ最近は少しずつバラエティのやり方が分かってきた節があり、慢心にならずに勉強を続けている。自分の中にある「面白いのかけら」で勝負したいという思いも強くなってきている。当てに行く企画も出すけど、ホームラン狙いの企画も出す。大井さんが若いなら企画を当てに行くなよって言ってた言葉を大事にしている。

企画会議でも割とぶっ飛んだ企画を出すようになってきていて、その中でも「この企画が世の中に必要とされる理由」のロジックだけは詰め込んでいる。大事なのは会議を納得させられるロジック展開なのだ。というと難しく聞こえるが、万人が面白いと思える企画を淡々と作っていくしかない。

放送作家と一括りにいっても色んなタイプの作家がいる。トークが芸人さん並みに面白い人もいるし、寡黙だけどめちゃくちゃ鋭い事言う人もいる。結局背伸びしても自分は自分のスタイルに落ち着くと思うし、あまり無理して真似しないでいいとも言われてるので、自然体でやっていくしかない。ただ、最近は若手の放送作家もすごく優秀な人たちが多いので、負けないようにしないと置いてかれてしまう。

まずは目の前の仕事を全力でやる。まず一本面白いVTRを作る。そこだ。


この記事が参加している募集

仕事について話そう

記事を読んでくださりありがとうございました! 良かったらフォローしてください! よろしくお願いします。