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放送作家になる道がハガキ職人からだけだったら、僕はなれてなかった


放送作家になる方法は今も昔も色々とあるけど、わりと昔はハガキ職人からなるのが王道路線だったりした。つまり、深夜番組にハガキを投稿して、それが読まれてある日突然ディレクターから連絡が来て「収録遊びにくる?」なんて言われてそのまま作家になったり。もしくは番組で読まれるようになったら日本放送まで行って出待ちしてスタッフや演者に声かけて「作家になりたいです」と言ってみたり。このケースで作家になってる人は何人もいる。

それでもし現代もこの方法が主流だとしたら僕は確実に放送作家になれなかったと思う。まず大喜利の才能がない。ハガキが読まれる気がしないのだ。それに読まれなくてもコツコツとハガキを投稿し続ける気力もなかっただろう。

ただ、今の時代は幸いにも色んなルートで放送作家になれる道筋ができたから、僕のように大喜利の才能がなくても、強運の持ち主じゃなくても、誰かとのコネがなくても、放送作家になれた。

番組でハガキ職人から放送作家になった人と仕事をすると、そのワードセンスとか、一行で勝負仕掛けてくる感じに感動する。その大喜利の力は僕にはなかったからだ。その反動で僕はコピーライターの勉強をして、一行で笑わせるではなく、心を動かすほどにシフトしたのかもしれない。

どちらにせよ放送作家はどこからのし上がってきたかで、放送作家としてのキャラが出てきたりするので、面白い仕事だなとも思う。逆に僕は放送作家としてのキャラクターがないので、これはこれで問題だなと常々考えている。

ただ放送作家という職業はまだ参入障壁が高い。行動すれば意外に放送作家になれるのだけど、ちょっと忍耐の期間が長過ぎたりしてみんな辞めてしまう。

それに比べればウェブライターは家にいながらできるから参入障壁が低くて、その分ライターが多くどんどん文字単価が減っている。放送作家という人種が生き残れるのは参入障壁が高いように見られているからだとも思う。

ただyoutubeのおかげで構成作家も増えてきたし、それによって業界の作家の構造も変わりつつある。この波に飲み込まれないように自分もテレビ以外の媒体での活動を増やして知見を吸収しておく必要がある。

今って「クリエイター」になれる参入障壁がどんどん下がっていて、誰にでもできる時代になっている。デバイスの発達で才能がコモディティ化しているので、その中で自分の市場での優位性をどう見つけ出してアピールするのかはすごく大事になる。そのための一環がこのnoteを書くことだったりする。



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