天才よりも安定感が大切なこの世界
天才になりたいかもしれないですし、世間は天才の登場を望んでたりしますけど、だからといって天才になる必要はありません。
僕も天才になりたかったです。
クリエイティブな世界で闘おうとしている方は自分の才能に少なからず自信がありますよね。
好きだからってだけだったら趣味レベルで終わると思うんですけど、それを仕事にしてしまっているわけなので、やっぱしどこかに自信があるはずです。
その中で、当然踏み込んだ世界には先人がいます。大抵そんな人に憧れるものです。
憧れの人は天才である可能性が高いのでどう回っても天才には憧れるでしょう。
でも天才にならずとも飯は食べられます。むしろ天才は現実には望まれてなかったりするのです。
仕事ができればいい
放送作家には天才と言われる方が多くいます。
実際、天才レベルに活躍している人が多くいる世界です。
とはいえ、そんな人たちだけしかいないかというとむしろ天才じゃない人間の方が多いのです。僕が言うのもなんですけど。
どんな業界でもピラミッド構造になっているので、天才は一部だけです。その下にたくさんの人がいます。
ただ忘れちゃいけないのは、作家はそこまで天才的なアイデアを求められてはいません、ということです。
天才的なアイデアは世間でウケない確率が高いのでむしろ敬遠されます。
それよりも、しっかりと言われたことをやり、求められたクオリティの仕事を着実にこなせる安定感の方が大事です
このしっかりと仕事をする中間層によってテレビは成り立っています。この層がむしろテレビを支えていると言っても過言ではないのです。
この中間層に入るのでさえ難しいのが放送作家の世界です。(そもそもまともな放送作家になるのも大変だったりするわけです)
相手が求めるクオリティと仕事を安定的にやり続けるのは大変です。多くの人が途中で辞めてしまいます。
放送作家になったほとんどが希望に胸を膨らませて入ってくるのに、みんな現実に絶望して辞めてしまうのです。
だからこそ、ホームランではなくコツコツとヒットを出せる安定的なバッターになれ、と僕はアドバイスを受けたのです。
80%まで完成させ、みんなで100%に持っていけばいい
自分のアイデアがいきなりそのまま採用されることはありません。
制作会社、プロデューサー、編成、スポンサーなどなど様々な人たちの考えが入ることで自分が最初企画したアイデアとは全く違うものになっている、なんてことはよくあることです。
むしろこの方が正常です。
天才ではなく、下から謙虚な姿勢でアイデアを見せ他の人たちのアイデアを引き出させる。
そしてそれを合わせてより良い企画に仕上げていく方が今は求められているのです。
天才の独断でバシッと企画が出来上がる方が稀な時代なのです。
だから、決して天才にならないでください。
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