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ケンシロウによろしく【ドラマレビュー】一三〇〇字

ジャスミン・ギュ先生のギャグ漫画「ケンシロウによろしく」原作の実写版DMMTVオリジナルのドラマが面白い(リンクがうまく貼れないのでご興味ある方はGoogleで「DMM ケンシロウによろしく」って検索してみて!)。主演は松田龍平さん。二枚目俳優が演じるズレた男が滑稽でいい。役になりきっている。

今ならこの作品が見放題の月550円会費のDMMプレミアムが無料で入会できる上にDMMポイント550点(1点=1円、DMM内で使える)がもらえる(だから実質1100円分得する計算)。

ただし。DMMはヲタク専用の媒体なのでオーソドックスなコンテンツをお求めの方にはあまりオススメしない。逆にアマプラでは扱っていないようなマニアックな作品が多くあるので奇人変人のあなたにオススメである。

自論だが全ての人は何らかの変態だと思ってる。ちょうど中庸な人間などこの世にほとんどいない。その度合いが強いか弱いか、ジャンルが社会的に標準か偏っているか、だけの違いである。

だから孔子とかアリストテレスは凄いのだ。偏ったところのない、または、偏ったところがないことさえ真と説く彼らが異常なのである。

さて、この「ケンシロウによろしく」だがふたつの漫画のパロディである。妻夫木聡さん主演でテレビドラマにもなった人気漫画「ブラックジャックによろしく」という真面目な医療漫画をモジって『ケンシロウによろしく』。ケンシロウは伝説級の劇画漫画「北斗の拳」の主人公であるケンシロウである。

この「北斗の拳」という漫画が素晴らしく濃度が高い漫画である。北斗の拳1巻に大人気漫画ONE PIECE10巻分は凝縮されている(これホント)。内容もそうだが絵もそうである。ちゃんと根拠がある。ONE PIECEをけなしているのではない。

ONE PIECEもおもしろいし好きだ(漫画では3巻までしか読んでないが。アニメはたまに観る)。100巻以上もクオリティと人気を保持するなんて尾田栄一郎先生には脱帽する。日本人ならいつか全巻通読しなきゃならないだろうと思う。それほどの漫画の10倍の濃度がある北斗の拳をただただ誉めているのだ。

「北斗の拳」はアニメの方が随分人気がある。

「お前はもう死んでいる」

このケンシロウのセリフを知らない日本人はいない。私はアニメ版はあまり好きじゃない。絵コンテが雑で下手くそだし、余計なエピソードが山ほどあるし、血は吹き飛ばないし。一番の残念ポイントは最強の敵・ラオウの描写である。アニメ版はラオウが醜く格好悪いのだ。北斗の拳の中で私はラオウが一番好きだ。


アニメ版のラオウ
原作のラオウの最後 北斗の拳の中で最高の一コマ

まあ、このまま北斗の拳について語ると5000文字くらいの誰も読まないレビューになってしまうので話を戻そう。

大前提として「ケンシロウによろしく」のギャグを理解するためには北斗の拳の概要を押さえておくことが必須である。より楽しむには北斗の拳を全巻一読する方がいい。

主人公の沼倉が辿った人生は壮絶であり非常にシリアスだが、彼が人生を破壊した憎い相手に復讐するための手段として愛読書「北斗の拳」から北斗神拳を使って果たそうと努力するという設定が奇抜でズレていて楽しいギャグ漫画だ。

ただ。脚本が芸人のバカリズムなのだが、原作そのままなので脚本は完全に不要である。




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