#私の作品紹介
1.作品紹介
2020年製作/インドネシア(シベルト島)/作品時間89分
監督・撮影:オードゥン・アムンゼン
共同製作: NHK
*6,102ワード、字幕数823、テロップ数5、計828枚。作業日数8日間
2.作品の構成
この作品は、ノルウェー人のオードゥン・アムンゼンが、初めてインドネシア・シベルト島の奥地ムンタワイの村を訪れ、先住民アマン・パクサと出会った2004年と、その4年後の2008年からの数年間、そして3度目に訪れた2016年の記録映像である。
アムンゼンのナレーションは英語、アマンや島の人たちとの会話はインドネシア語、アマンの妻バイは現地語を話している。スクリプトは英語だが、アムンゼンはネイティブではないのでたまに文法ミスが見られる。また、かなり過去のこと以外は現在時制で書かれているが、訳は過去形にしている。
3.Key words and phrases
shaman = シャーマン、まじない師、祈祷師
let go of ~ = ~を手放す、諦める、忘れる
clan = 一族
initiate = 始める、入会させる
ritual = 儀式
ancestor = 先祖
heaps of ~ = 山ほどの~
ambivalent = 決めかねる、曖昧な、微妙な
Mentawaian = メンタワイ人
sagu trees = サゴヤシ *デンプンが取れる
bark = (木の)皮
urge = 衝動、本能
sustainable = 維持できる、持続可能な
trait = 特徴、特質
preach = 説教する、説いて勧める
hygiene = 衛生の、衛生状態
intestinal worms = 腸内寄生虫、回虫
cling to ~ = ~にしがみつく、固執する
restoration = 復元、回復、修復
pursuit for ~ = ~を求めて、追及して
inherit = 相続する、継承する
4.英文と日本語訳
Day 1 アムンゼン、再びジャングルへ
Day 2 アマン一族の歓迎
Day 3 忍び寄る文明
Day 4 ジャングルでの生活
Day 5 島の外で働くアマン
Day 6 アマンは村に戻り息子は学校へ
Day 7 離れていても変わらぬ友情
5.まとめ「近代化で変わりゆく先住民の生活」
アムンゼンが初めて訪れたインドネシア・シベルト島の奥地で、メンタワイの人々はジャングルの自然と共生してシンプルな暮らしをしていた。
彼はその生活を映像に収めるために4年後に再訪するのだが、たった4年で洋服を着て履物を履き、貨幣経済の影響を受けている彼らの変わりように驚き、ショックを受ける。だが、ジャングルの生活は過酷であり、観光客たちがやって来ては落としていく金銭によって生活が楽になるのであれば、近代化も必然的なことである。それでも、大きな町に出ると分からないことばかりで、アマンはうろたえる小さい子供のようであった。最後にアムンゼンが連れて行った大都市ジャカルタの一角で、観光用に披露されている伝統の踊りを目にし、博物館で懐かしいメンタワイ族の写真を見て、アマンに望郷の念が甦る。アマンは文化的な生活を捨てて、またジャングルでの生活に戻っていくのであった。自然に与えられるものだけを大切に消費して、他の人をうらやむことなく、すべてのことに感謝しながら暮らす彼らの生活はシンプルだが、心が豊かで幸せな生き方なのかもしれない。
出典:アジアンドキュメンタリーズ
『ニュートピア』 "NEWTOPIA"
単品視聴(495円)、月額見放題(990円/月)
字幕翻訳者:浦田貴美枝
Blog:アラカンからのチャレンジ (ameblo.jp)
著書:『夢を叶える字幕翻訳者の翻訳ノート』https://x.gd/ySA4m
Copyright@2024 Kimie Urata note