乗り越えることは、変わることじゃなくていい

表題は、人助けを題材とした少年漫画の主人公が、「人助けとは何か」について問われた時の独白です。

初めての学会に参加して来ました。
同じ大学院で学会に入っているのは私だけです。
故に1人での初参加。思えば私は知らない場所に1人で出掛けるのが大好きで、久しぶりにそんなことをしたので久しぶりにウキウキしながらの旅でした。
旅と行っても実家から50分の距離だったので毎日足繁く通ってましたが…

大学院の先生方の自主シンポに顔を出しつつ、事例発表ばかり聞いてました。
最近先輩と話題になった「どんなケースを持ちたいか」そこで気づいたのは、今の私には持ちたいと思えるケースがないこと…。
先輩方のケースは卒業と同時に引き継ぎになるけれど、引き継ぎたいと思えるケースもない。一体自分はどんなケースを持ちたいのか。
考えるきっかけになればいいなと思い事例発表をずっと聞いていました。

自分が勉強不足なため、わからない言葉や知らない理論も沢山ありましたが(帰って調べようと思いメモに取りましたが全然調べてません。自分の先延ばしな性格が恨めしい…)
この心理療法ってこんな側面があったんだ!とか、新しい発見もしつつ、純粋に感動するケースに心を打たれたりしてました。
んー、結論から言うと、こんなケース持ちたい!というのは、見つかりませんでした笑

ただ、教科書通りの理論や、机の上で学べる方法ではなく、生の現場のケースを聞くのはやっぱり貴重な経験だなと思いました。
大学院でもケースカンファレンスがありますが、もっと大切にしないといけないなと思えました。
あと、クライエントやセラピストにとって、最初に理想としていた終結やそこに至るまでの過程が、必ず実現できるわけではないし、それが必ず1番良い結果になるとは限らないんだなと感じました。

きっと思い通りにいかないことの方が多いし、特に変化のないまま終結することもある。でもそれでも、クライエントに何かしらのきっかけだったりほんの少しの心情の変化だったりを与えられたのなら、それはセラピーとして意味のあるものになるんだなと感じました。

必ずしも綺麗に終結したケースだけが発表に出てくるわけじゃない、初めての学会で学べたことはそんな感じのことです。
さて私は今から「こんなん記録ちゃうで」と突き返されたインテーク記録を書き直しに学校に参ります。
やっぱり思い通りにいかないことの方が多いですね。

#大学院生 #臨床心理士 #公認心理師 #臨床心理学

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