少しストレートな表現が散見されるかと思います。
直近で大切な家族(ペット)を失った方が読まれると、配慮に欠けるかもしれないです。申し訳ございません。
はじめにおことわりの言葉を書かせていただきました。

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アニーをクーラーの効いた仏間に寝かせ、
周りに氷枕や保冷剤を置いた。

何をしていいのかわからなくなっている家族を尻目に、ペット葬儀専門業者を検索する。

2社ほど電話をかけるも、1社目は繋がらず…。
2社目は折り返しの電話がなく、時間だけが過ぎていった。

１時間ほど経ってから、繋がらなかった1社目の業者の方からお電話をいただき、親切な対応だったため、そちらに頼むことに。

アニーいれる箱ないなぁ

と言いながら、祖母がようやく見つけてきたのは、イヴ・サンローランのロゴが大きく描かれた紫色のいかつい箱。笑

そこにアニーを寝かせ、
ボーダー柄の服を着たIKEAのクマのぬいぐるみ(※うちでは「しまこちゃん」と呼んでいた)と
マクビティのチョコクッキー、
家の下で摘んできたお花を添えてやった。

若い頃はこのお花を、サラダバーのようにむしゃむしゃと食べていたことが懐かしいなぁと記憶を辿りながら

摘みたてのお花の匂いが、人間のお葬式で香るそれと同じ匂いがして、一気にお別れの実感が湧いてきたのだった。

着々とお別れの準備が進む中、アニーの亡骸を前に、祖父が泣きながらお題目をあげていると(※お経を読んでいると)、不思議なことが起こった。

これは本当にびっくりしたのですが、はじめに息を引き取った時の顔とまったく別の顔になっていたのです。

苦しむような表情だったのに、口が閉じており、目もとろんと眠たそうな、いつものかわいいアニーの顔に戻っていたのだった。

きっと、成仏したんやよ。
次は人間に生まれ変わって、また家族のもとに会いに来てね。と、子供のように泣きじゃくる祖父が、少し可愛かった。

しかーし！！！
その後、1階でテレビを見ていた祖父。
阪神が中日に勝利し、拍手して喜ぶ行動に「不謹慎やろ！」と怒りながらも、女性一同を笑いに包んでくれたのであった。笑
(※祖父は軽い認知症なので、短期記憶が弱いんです。。。笑)

つづく…