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謎のコンサルタント 喪黒福造の様なK氏


この頃、様々な業界の人に社会保険対策を訪ね歩いていました。


そんな中、旧友の会社経営者から、紹介を受けました。

なんでも、社会保険対策、税金対策、助成金、などに詳しい人がいるとのこと。

東京都神楽坂の華やかな表通りとは雰囲気を異にする、裏通りにある雑居ビル。

その中のさらに怪しい一室を訪れる事ることになりました。


 その事務所には50代の男性2名。

2人ともに小太り、いえ、1人は小太りをだいぶ通り過ぎています。


 大太りのほうが開口一番、


「社長!お待ちしていました!」


社長なんて呼ばれ慣れていない僕には違和感しかなく、どんどん警戒心が強くなります。

そこから講義の様な説明が始まり、あっという間に2時間、
とにかくウルトラC的に社会保険料を合法的に安くする方法があるという話。


 警戒心は強く持っていたものの、藁にもすがる思いであったので、そんなに良い方法があるのであれば取り入れたいと強く思いました。


何度か事務所に伺い、さらに詳しく話を聞きました。


 ちょくちょく麻生さんなどの大物政治家の話が出たりして、逆に警戒心を刺激されたのですが、結局は社会保険対策としてお願いする事にしました。


*内容としては給与の迂回支給という感じです。
 給与の高い社員を役員にし、役員報酬を10万円ほどに設定します。


残りの支給額は大太りのコンサル、喪黒福造そっくりのK氏の会社に別名目で振込み、手数料を引かれて役員の個人口座に振り込まれる流れです。

*今であれば絶対に手を出しませんが、知らないづくしの頃であったので良い
経験となりました。

 白というよりは黒よりのグレーです。

このスキームを行うには内容を熟知した税理士が必要だということで、福造さんの手配で新しい税理士と顧問契約をするのでした。


 さて、実際の運用内容は確かに社会保険料と消費税は安くなりました。

消費税対策も兼ねるウルトラCなのです。

このスキームを運用しながら、キャリアアップなどの助成金にもチャレンジしましたが、コンサル側の準備不足があり失敗しました。

「それでもプロ!?」って感じですね。


しかし福蔵さんには色々な事を教えてもらいました。
税金、税務署対応、社保、労務局対応などなど
とても勉強にはなりました、そういう意味では感謝をしています。

 そうしてかれこれ1年ほどした時に税理士から連絡が来ます。


「7月後半に税務調査が入ると税務署から連絡がありました」


「つきましては、税務調査のために資料の準備をお願いします」


ビックリしました、世にも恐ろしい税務調査が来る。

自分の会社も追徴課税などが出てしまうのではないかと・・・。


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