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メジャーになることはバカに見つかること【岡田斗司夫の興味深い話】

制限の中でも面白いものは作れる

はるかぜちゃんがツイッターでですね
明日ママがいないに関してクレームをつけている皆さん
ちゃんと見てくれたらそんな風にならないと思いますとか
子供達はもっとちゃんと見てると思います
っていう凄く感動的ないいツイートを
山のようにしてるんですけど
僕はそれを見ながら
春風ちゃん、それは違うんだよって
思ってたのですね
その話をしなきゃいけないのでちょっとしんどいですね

メルマガでも書いたことの再確認になるんですけども
クリエイター系の人達は制限されれば
テレビで面白い物が作れなくなっちゃう
という風に騒いでるんですよね
半分本当ですけども
まあ半分嘘は嘘だと僕は思います
っていうのは
ガンダムをはじめとして
ロボットアニメというもの自身が制限の中で作られたものなんでね
毎週毎週新しいロボット出せとか
必ず戦闘シーン入れろとか
必ず合体シーン入れろというような
スポンサーの制約がすごいんですよ
夏のお小遣いの季節になったら新型のメカ出せとか
クリスマスシーズンには何か巨大要塞出せみたいなこと
言われて
ガンダムっていう作品ってね
それをね他のアニメよりも人一倍守って
作って出来た作品なんですよね
そんな中でもちゃんと面白いものが出来たっていうのを
僕らはその現場を見てきたのでですね
それは必ずしも本当じゃないなと

なんか制限があれば面白いドラマなんかできない
という風に言われると
じゃあ、あまちゃんどうなるのと
NHKだから制限だらけだよ
あまちゃんの中でどれだけ
いわゆるタブーに引っ掛かりそうだったから
手を緩めたとか手を控えたセリフや箇所が
本当に何百か所あるのかっていうのがもう
ちょっと考えればわかる
あまちゃんの番組見ながら
あーここで留めるか
工藤勘九郎
さすがに地上波っていうか
NHKの限界よく分かってるな
普通の作家だったら
ここ踏み込んで過激なこと言わせたいのに
ここで止めて
でもちゃんと感動を持ってきて
自分の言い方を言いたいことをやるよと
そこら辺がやっぱりプロの技だよなっていう風に
思うんですよね

テレビの役割

過激なことをやったらですね
それはもう評判になるに決まってんですよ
ネットニュースでですね
時々あるのが
僕あの
東京MXテレビの日本ダンディという番組に
去年の秋頃出てですね
その中で戦場の何かニュースが流れたんですね
子供の死体とかが出たんですよ
子供の死体の写真が出た
戦場では実はこんな子供も死んでるんだって
結構ショッキングな写真なんです
それをテレビでオンエアしたと
これは東京MX日本ダンディだから出せるんであって
本当はテレビ局はこういう風なものを出さなきゃいけない
っていう風な話をしてて
僕はその中でもうんうんって
こうわかった様な頷いたような顔をしてたんだけど
僕は実はそうは思わないですよ

テレビの役割ってそうだろうかって思うんですよね
それはテレビの役割は
世の中では戦争があるっていう風に伝えるのは
テレビの役割なんだけども
ショックな映像を見せるっていうのは
必ずしもテレビの役割ではないと思うんですよね
そこまでして
テレビっていうのを刺激的で面白く作る必要があるのか
そんなことをしてテレビっていうのが
一部のそういう教養豊かで何でも制作者の言ってることを
ちゃんと受け取れるような人達のものにしていいのか
って思うんですよ
テレビっていうのは誰のものでもある
みんなが見れるというのが一番重要なんですね

多数が満足できるもの

みんなが見れるということは
さっきの芸人さんのあの話の
ちょっと続きっぽくなっちゃうんですけど
昔あの有吉さんが言ってたんですけども
メジャーになるということは
バカに見つかることだっていう風に言ってたんですね
僕それは凄くいいセリフだと思ってて
メジャーになるってことは
誰にでもわかるっていうこと
なんですよ
テレビっていうのは誰にでもわかるためであるから
心が弱い人が見ても
読解力が低い人が見ても
リテラシーが低い人が見ても
それは、はるかぜちゃんが言う
ちゃんとドラマを見てくださいっていうのを
ちゃんと見れない人が見ても
それなりにですね
嫌でなくて楽しめるものでなきゃならない
そっちの方がテレビの役割として遥かに大きい
と思うんですね

そうやって面白さを犠牲にして
本当にいいものを犠牲にしてでも
皆が満足できるものですね
言っちゃえば
ホテルのカレー
みたいなもんですよ
ホテルで出てくるカレーっていうのは
ホテルのレストランって
ある程度の場が大事だから
あまり刺激的な匂いが出せないし
子供からお爺ちゃんお婆ちゃんまで
食べるもんだからあんまり辛いもの出せないんですよ
だからホテルのカレーには美味しいものがない
という風に言われてるんですね
その代わり
ホテルのカレーっていうのは
どんな宿泊客が来て食べても
ある程度の美味しさを保証してると
つまり、美味しいものを目指すのではなくて
誰が食べても安全なものっていうのを出すから
ホテルのカレーはそんなに美味しくならないんですね
テレビって僕はそれでいいと思ってるんですよ
そんな面白さとか快適さを追求して
どんどん作っていくんではなくて
クレームが来たんだったら
あ、これでクレーム来るんだと言って
その番組作るのは諦めてもいいと思うんですね
それでも作りたいんだったら
作ってDVDで売ればいいじゃないかって思うんですよ
そこまでやって作り手の気もちゃんと納めるべきだし
テレビ見てる人の抵抗感みたいなものも考えた上で
バランス取っていくしかないっていうのが
僕はテレビだと思ってるんですよね

だからその辺でさっき言った
はるかぜちゃんに申し訳ないなと思うのは
はるかぜちゃんが言いたいことは分かるんだけども
テレビはそれでいいとは思わないし
それは逆に言えば
クリエイターとかものを作る人の傲慢だと思うと
ちゃんと作ったんだから分かってくれっていうのは
ちゃんと作ったんだからちゃんと味わってくれ
っていうふうな話に繋がってきちゃうんで
なんか僕はそこら辺嫌だなという風に思いました

サンデル教授の3つの視点

あのこれね
サンデル教授のですね
正義の話でよく出てくる話なんですけれども
結局、最大多数の最大幸福なのか
自由の追求なのか、共同体の倫理の確立なのか
っていうこの三方向からの引っ張り話が
しょっちゅう出てくるんですよね
今話されているのはですね
最大限の自由っていうのは
つまり嫌な人がいる、クレームつける人がいる
だから番組を打ち切るべきだっていうのは
最大限の最大幸福
民主主義的な考え方です

そうじゃなくて自由の追求
クリエイターとして
作る自由がある
見せる自由がある
できるだけノーカットで放送して欲しいという
自由の追求があると

三番目の共同体として
私達の社会っていうのは
これをゴールデンタイムの家族でも見れるものって
出していいのだろうかっていう
この視点の三つで考えるべきであって
そこに回答がないのが
まあ正しいんですけどね
だから放っとくとこういうのって
マスコミに語らせるとどんどん
表現の自由とかですね
本当に面白いドラマとか
こんな程度で番組を打ち切ってしまっては
何も作れないという話になっちゃいがち
なので何かそこら辺はね
これ説明するには結構これ10分ぐらいの長さが必要なんですけども
話してみたいなという風に思いました

余談

ということで4番目ママがいない、が時間内に終わりました
では5番目ですね
最後のですね
都知事選の焦点はなぜ原発ゼロなのかという話ですね
これ大丈夫なんですかね
一応、選挙公報を
家に届いたやつを持ってきたんですけども
多分これを開いて読んでしまったりすると
えー選挙違反になるのかな
駄目なんですよね
はいはいはい駄目になってしまう訳ですね
ただですね、この話
そんな真面目な話じゃないです
最初にお断わりしておきますけど
誰をいいと思うとか
そんな話じゃないんですけども
今回都知事選挙にですね
16人候補が出てですね
その人達の考えが紙に書いてある訳ですね
それが配られるんですけども
どの辺まで話したらやばいのかな
逮捕された時は逮捕されたときですみません
あのね・・
ドクター中松がいいんですよ
(笑)


この文字起こしについて、
個人的に興味深いと感じた岡田斗司夫さんの動画を切り抜いて
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