勝手に挿し絵 [身の上話]
佐藤正午 著
佐藤正午さんの小説は、これまでたくさん読んできましたが、中でも一推しなのが本書です。
自分も主人公の女の子と似たように、何の気無しに毎日を過ごしている自覚がある。
そして主人公は、ある分岐点から、あっちの道へあれよあれよと流される。
たまたま買った宝くじが高額当選していることが、ターニングポイントになるのですが、こうしたちょっとしたきっかけで、自分も大きな何かに簡単に巻き込まれる可能性を感じて、あまりにもあり得るのでぞっとする。
高額当選者に渡される「その日」から読む本は、本当に存在するのだろうか…
犯罪や非日常は、自分のすぐそばに横たわっている不気味さを、ひしと感じられるお話です。
イラストは、Instagram、みんなのフォトギャラリーにも随時アップしています。
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