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【「ほととぎす銚子は國のとっぱづれ」千葉の秘境・銚子へ出かけませんか】廃墟大型ホテルが再開業 銚子グランドホテル宿泊記【おひとり様女子旅記録】

犬吠埼に行くたびに目についていた
大きな廃墟ホテルが
リニューアルして再開業です。

前身は犬吠埼で1番大きな
豪華絢爛老舗リゾートホテル「グランドホテル磯屋」。
3.11の大震災による風評被害を乗り越えられずに廃業したのち

中国系カナダ人の投資家さんに買収されて
「銚子グランドホテル」として生まれ変わりました。

だいぶ前にプレオープンしてからも
宿泊の受け入れが安定せず…
ようやく予約が入れられたので、2ヶ月ぶりの犬吠埼温泉です。

公共交通機関利用組に嬉しい
銚子駅か犬吠駅からの送迎つき!

14時に銚子駅につくと
陽気なオッチャン(とか言っても私より歳下だったりするんだろうな)が
ニッコニコで声かけてきてくれました。


銚子電鉄で犬吠まで行くのも楽しいけど
一月に行ったばかりだし
今回は端折って
銚子駅へのお迎えをお願いしちゃった

私ひとりなのにリッパなハイエース
ナンバーは1111
新車の匂ひ

運転手のオッチャン喋る喋る。
先に書いた投資家の買収から改修の苦労話
雇用の厳しさとホテル旅館業の闇…

銚子を、ホテルを良くしていくために
明日の送りの時には
いっぱい悪口を教えてくださいね!!あ、ご意見か!
と、捲し立てられるうちにホテルに到着ー

銚子駅から10分ちょっとでした

ホテルの目の前はすぐ太平洋の大海原。

海を上から見下ろすというより
波打ち際からの距離が近くて
低い目線で海を広く満喫できます。

ホテルエントランス前の風景


ホテル外観

ロビーからも
窓いっぱいに広がる銚子の海が一望できます。

レトロな電話ボックス。
ボックスだけで公衆電話は無し。

チェックインは15時。
だいぶ早めに到着したので、ウェルカムコーナーを案内してもらいました。
これが大変な充実ぶり。


ウェルカムドリンク
ソフトドリンクだけでなく
ビールやサワーも飲み放題!

そして手焼き煎餅体験コーナーがあります。

「醤油の町 銚子」を代表する
ヤマサ醤油とヒゲタ醤油の食べ比べができて

お煎餅の素も千葉県のお米を使用したもの。
焼きたてのお煎餅がたべられます。


めっちゃ楽しそう
トッピングはザラメと青海苔、七味。


こちらにはヤマサ醤油


こちらにはヒゲタ醤油

2枚お煎餅を焼いて
食べ比べてみることにしました

焼けるの待つのも楽しい

壁にヤマサとヒゲタの豆知識


焼けたー
右がヒゲタ&ザラメ
左がヤマサ&青海苔

窓際の席で
海を眺めながら
ビールと焼きたてお煎餅で乾杯です


最高なんですけど!

ちなみに醤油の違いはよくわからなかったです、笑

程なくして呼ばれてチェックイン。
それでも15時よりだいぶ前だったような…ありがとうございます。


外国人のかわいい女性スタッフが
一生懸命に説明してくれました
めっちゃ可愛かった


チェックイン時に
フェイスパックや化粧水等アメニティが選べる案内があり心が奪われました。


色浴衣も選べてこれも嬉しかったです。

今どき珍しく、客室の中まで案内してくれます。
緊張しちゃうんだよね
私なんてほっといていただいていいんですよ…


館内。
お部屋は7階を案内されました
(8階建)


12畳の和室+広縁付。
オーシャンフロント。
スタンダードルーム禁煙。
広すぎて申し訳ない。


広縁には立派なソファーセットが。

ここに座って
目の前に広がる絶景の太平洋を眺めてくつろぎます。

客室からの風景
大きなTV。
なんと台がなく畳の上に地べた置き。

早速お風呂へ行きます。
お部屋にはプラスチック性の籠バッグがあり
タオル等入れて大浴場へ行く時使います。

小さな冷蔵庫に
お水のサービスもあります。


かわいい冷蔵庫にお水のサービス

温泉はいちどロビー階に降りて
専用階段で2階へ。

こちらから2階へー
エレベーターもありますよ


浴場入り口

まずは広々とした展望風呂へ。

広々とした展望風呂から望む雄大な太平洋。
温泉ではなく沸かし湯です。
時間帯によって美しい景色も変わっていきます。

雄大な景色だけ確認して
お宿自慢の砂岩風呂へ。
1億2千年前の白亜紀の地層から湧き出た
天然温泉です。

サウナもあります

天然の岩石「銚子石」を使用した岩風呂。
奥は加温湯です。

手前は25度の源泉!
思いがけずぬる湯を堪能しました。
最高です。

この岩風呂も迫力があり、
源泉のぬる湯と加温温泉との交互浴に
だいぶ時間を費やしました。


手前から水風呂、源泉冷泉、加温温泉。 

山や平地の温泉に多い鉄鉱泉の香りと
海沿いの温泉成分の塩化物泉の香りが
バランス良くブレンドされてます。

「古代の湯」。
一億二千年前の白亜紀の地層から湧き出た天然温泉。
25度の源泉です。

銚子は
「ほととぎす銚子は國のとっぱづれ」と
詠まれた千葉の秘境です。

石碑に句が書かれてる
岩の間からじわじわと
水が湧いてきています


温泉分析書


いちどお部屋へ。

売店には高級コスメが
色々ありました。
こういうの見ると
政治的な利権的ななにかあるのかしら、と
思っちゃうんだよなぁ

嬉しいアイスキャンディのサービスもあります。
種類は
チョコモナカ、ミルク、カルピス、チョコバナナ。

お風呂上がりには最強
モナカとミルクを。

夕食は18時からか18時半から選択です。
2階の大広間でいただきます。

こんな感じでセッティングされていました。

前菜(膳彩)
銚子野菜のディップ
柚子豆腐
酢〆イワシ
一寸豆白和え

真ん中の銚子野菜を
柚子の器の中にディップしていただきます。
嘘みたいに瑞々しい大根、甘くて香り豊かなキャベツ。

お造りは銚子の本鮪、カンパチ、真鯛。
板さんがブレンドしたお醤油で。

鰆の西京焼き。
フキノトウのお味噌で香ばしく春をいただきました。

豚大根。
歯がいらないくらい柔らかく溶けました。

千葉県産の錦爽鶏。
最後に残った味噌だれを薄切りのお餅で
しゃぶしゃぶして
余す所なくいただきます。


旬の地元ならではの食材を使用した
本格的な春の和会席。

最後のいちごプリンまで手が混んでいて
大変美味しく頂きました。
まとめてどーん

本当は地酒を飲もうと思っていたのですが…

300ml 700円で売ってるのを知ってる
「魚好き」というお酒が
3,800円って書いてあって…メニューをそっと閉じた、笑

ビールとか、サワーとかソフトドリンクとか
他のドリンクは普通のお値段でした
なぜ日本酒だけ⁈

お部屋に戻るとお布団敷いてあるやつでした。


手間かけてすみません、って思っちゃう

寝る前にもお風呂に入り、
翌朝の「日本最東端からのぞむ日本一早い日の出」を楽しみにサッサと寝ました。

子守唄のような波音が耳に届き、
ほっと一息つく和室で安眠できました。
お布団もふかふか。

翌朝、日の出の時間に目が覚めて外を見ると
雨が降っているではありませんか。
予想外でした。

お風呂は6時から入れます。

肌に心地よいマイルドなお湯。

朝風呂から上がってお部屋に戻ると
雨が上がって
ちょうど雲の中から朝日が出るところでした。

厳粛でドラマチックな一瞬です。

朝食は8時か8時半からの選択です。
夕食と同じ会場です。

食事会場入り口


食事会場の大きな窓からも
大海原の絶景が。


朝食は和定食膳です。
ふっくらとした干物がとても美味しかった。

ひとつ物申すなら。
案内には「なめろう」が出るとあったのに
なかった。

お風呂が9時までなので、急いで食べて
最後の湯浴み。

名残惜しい

すっかり良いお天気になりました。

このお宿は
建物自体は閉業したホテルのリノベのため若干の時代を感じますが

それを上回るロケーションの良さと
サービスの良さがあります。

スタッフの皆様が
一生懸命取り組んでいる様子が伺えて
大変好感をもてました。


駅への送りは9時半か10時10分。

送迎車を待つ朝のロビーでの一コマ。
出発するお客の車が見えなくなるまで
スタッフさんみなさんで大きく手を振ってお見送りしています。

こういうのにグッときちゃいます。

帰りも銚子駅まで送ってもらいました。

キャベツ畑だらけ

行きも運転してくれたオッチャンスタッフさんが
待ってましたと言わんばかりに
「さぁ悪口どうぞ!」と、笑。

震災後とくに
たくさんの温泉、お宿がなくなっていっていること。
ただ、続けてくれることだけでとてもありがたいこと。
入浴可能時間が短いと感じるので
朝は9時半までだと嬉しいこと。

そんなことを伝えました。

オッチャンは
湯水のようにお金をかけて修繕しているが、
取り壊して新築する方がずっと安く上がる。
しかし国立公園内の立地のために
それができない出来ない…とか

リニューアル後再開業してから間も無くて
雇用が非常に大変だ、とか話してくれました。


確かに接客に慣れていない部分や
人不足が感じられましたが、

スタッフの皆様が新しい気持ちで
一生懸命取り組んでいる様子がうかがえて
このホテルをより良くしていきたい気持ちは
充分すぎるほど伝わってきました。

また来ます、と言って車を降りた時
「必ず今より良いおもてなしをしますからね、楽しみにしててくださいね!」というオッチャンが
なんだかかっこよかったです。

じゃじゃーん


千葉県 犬吠埼温泉 黒潮の湯
銚子グランドホテル
泉質:含ヨウ素ーナトリウムー塩化物強塩温泉
源泉温度:25度
入浴可能時間:6:00-9:00 / 15:00-23:00
2024年3月16日(土)宿泊
一泊2食スタンダードプラン18,430円+入湯税150円

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