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一人ビジネスなら、事務作業を極限まで削減しよう

フリーランスや個人会社を経営している場合、一番大変なのは、全ての業務を自分で行わなければならないということです。
 
通訳案内士であれば、実際にお客さんを案内するというのは仕事のごく一部にすぎません。それ以外に、提案書や報告書の作成、営業活動、経理業務や決算も全て自分で行うわけです。これは思った以上に負担となります。
 
仕事をきちんと回していくためには、できるだけ業務量を削減する必要があります。とは言っても、時間をかけるべき部分には、きちんと時間をかける必要もあります。
 
では、どのような考え方で、何の業務を減らしていくのが良いのでしょうか?経験を踏まえて、お話したいと思います。


何に時間をかけ、何を省力化するか


フリーランスの通訳案内士として自分で集客をしていると、やらねばならないことが本当に多いです。
 
主なものだけでも、ウェブサイト構築とサイトの広告宣伝、見込み客とのコミュニケーションと提案書づくり、請求・入金管理、もし外注もあれば外注先への発注と支払管理、日々の経理業務と決算、そして本来のガイディング業務が、すぐに思いつくところです。
 
では、こうした多くの業務のうち、何に時間をかけ、何は省力化しても良いのでしょうか?大きな方針は、お客さんとの直接コミュニケーションにかかわる活動には惜しみなく時間をかけ、それ以外のところは出来るだけ削減する、だと思います。
 
つまり、肝心のガイディングはもちろんですが、お客さんとのやり取りや提案のところは、十分な時間をかけ、経理や事務処理関係の部分は、どうやって省力化するかを考える、ということです。
 
ウェブサイト作りや宣伝広告は、ある期間は根をつめて頑張る必要がありますが、一旦できてしまうと日常的な業務は多くありません。これはまた別の機会にお話しします。

顧客管理・案件管理は最重要。これができないと事業が破綻する


お客さんからの問合せや引合いは、都合よく分散して発生するものではありません。むしろ同じ時期に集中して問合せがあるのが普通です。となると、複数の引合いを並行して処理しなければならないということになります。
 
しかも、プライベートガイドは画一的な商品ではなく、お客さんの要望によって内容を変える仕事ですから、この業務管理が非常に大きな問題になります。どのお客さんに何を提案し、案件がどのような状態にあるか(成約したか、請求したか、入金したか等)を正しく把握する必要があります。
 
ここを間違えると、他の案件と混同したり、請求忘れのままガイド当日になったりして、業務が破綻します。私も最初の頃、何が何だか分からなくなって、膨大な時間をかけて過去をひもとく作業をしたことがあります。本当に大変な思いをしました。
 
こうした経験から、今では二重、三重のチェックが入るような仕組みにして、何とか仕事を回しています。仕組みと言っても、システム投資をするようなお金はありませんから、複数のエクセルシートで管理しているだけです。全ての引合いを一覧にしたシートと、実際に受注した案件のシートの2種類を使っています。

いちばん大切な提案書づくりを、どう効率化するか


私の仕事の中で、いちばん重要なのが、お客さんへの提案書づくりです。ここは時間をかけるべき所ですが、引合いの数が増えれば提案書の数も増え、一番時間がかかるところでもあるので、何かしらの工夫は必要です。
 
その工夫とは、提案書のフォーマットを統一するとか、ある程度基本となるプランを幾つか用意しておき、多少の手直しで対応できるようにする、といったことです。正直なところ、全ての提案をゼロから作っていたのでは、手が回りません。一定の規格化というのは絶対に必要だと思います。
 
また、提案づくりにはお客さんからの情報が必要です。人数や日程といった基本情報はもちろん、お客さんの興味・関心がどこにあるかが分かると、提案づくりは非常に楽になります。そのため、お客さんに記入してもらう問合せフォームを工夫して、こうした情報が得られるようにすると良いでしょう。

経理はシステム化必須。発注や請求も極力システム利用


経理処理や会計は、システム利用による省力化が可能な部分です。ここは、多少の費用がかかっても、システム化しましょう。freeeとか、マネーフォワードといったクラウド会計サービスは、個人事業主や小規模会社であれば比較的安価に利用できます。
 
基本となる会計システムを決めたら、それと連携できるものは全て連携させます。銀行口座や、海外決済サービス、それに受発注なども連携可能です。こうすることで、日々の記帳が大変楽になります。
 
また一番大変な決算も、システムからほぼ自動で申告書を作成することができます。作業に要する時間は半日程度、実は私はまだ税理士さんにもお世話になっていません。
 
また、請求書や受領証などの帳票は、今は全て電子化するのが標準です。現金は管理が大変なので、基本は持ちません。(業務上必要な現金支出があったら、全て役員資金口座からの出金とします)
 
こんな工夫をすることで、作業量を削減して、何とか仕事を回すことができています。

まとめ


「一人で仕事を回していくには、できるだけ仕組み化、省力化する。そうして初めて重要な仕事に時間を費やすことができるようになる。」 でした。
 
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