見出し画像

問題を見える化!算数の本質を捉える数直線図

前回紹介した問題です。
解けましたか?

問題

長さの差が36㎝である2本のテープがあります。両方のテープから、長いテープの長さの5分の2を切り取ったところ、長いテープの残りの長さは短いテープの残りの長さの4倍になりました。長いテープのもとの長さは🔲㎝です。(日本大学第二中 入試問題)

答え 80㎝
でした。

答えがあっていたら、
「できた」
と言えます。
ですが、
「分かった」かどうかはこの時点では判断できません。

「分かる」ということは、人に伝わるように説明できることです。

ですので、この問題の解き方が分からない子にもわかるように説明できて、はじめて「分かった」と言えるのです。
それができない人はまだ、「分かったつもり」なのです。

文章題が出たときは、
文章題の思考過程に沿って考えていきます。

①問題文を読み、内容を理解する
②理解したことを図・表にし視覚的に捉える
③式を立てる
④計算する

まず、これは、長いテープのもとの長さを求める問題です。
5分の2を切り取ったということは、残ってる長さは5分の3ということです。
ここまでは問題文の理解になります。
それを図にしてみると下のようになります。
ただ、まだこれだけだと、正答までたどりつけません。

そこで、
さらに
「長いテープの残りの長さは短いテープの残りの長さの4倍になりました」
という文に着目します。
この文から、短いテープの4倍、つまり4つ分が長いテープの残りの長さになることがわかります。

ということは、
図からわかるように、短いテープの残りの長さの3個分が36㎝と分かります。
そして、
1個分は
36÷3=12
12㎝
4個分は
12×4=48
48㎝と分かります。

ここまでわかれば、比を習っていれば比を使います。
まだ習ってなくても、
数直線図を使ってこの関係を図に表すことができれば解くことができます。


数直線図はとても重要です。
教科書(5年生以上)でも、文章題がでてきたときには、必ず数直線図を描かせる流れになっています。
つまり数直線図は算数において必須アイテムといえます。
4年生のうちに数直線図が描けるように意図的に指導をすすめていくことが大切です。

進学塾ではおそらく、このようには教わらないかと思います。
なぜか?
時間がかかり、合理的ではないからです。
もちろん、ゴールが違うので仕方ありませんが…

ですが、算数の本質を理解するためには、合理性を求めてはいけません。
これは教育すべてにおいていえることです。


九九暗唱脳を脱却するには、日ごろから論理的思考力を養う必要があります。
論理的思考力が身に付くパズルです。
大人のはまるパズルですよ。
親子で一緒にやってみたらいかがでしょうか?

以上、入試問題を活用した算数理解の本質についてでした。
それではまた。








この記事が参加している募集

算数がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?