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エッセイのようなもの︰ついでに、短歌︰「伴六橋」


山根あきら。さんの企画
「橋」に
参加させていただきます。



伴六橋(ばんろくばし)
手間が中央三町目
向こうが中央二町目
傾斜がきつい


「橋」というと、有名な映画
「戦場にかける橋」が
思い出されます。

しかしながら、私は土木技術者でした。

そして私は「団地族」です。

どうしても、団地にかかる通りがかりの橋が気になります。

伴六橋(ばんろくばし)という地元民さえ名も知られていない超ローカル橋があります。

斜張橋のようなド派手さもなく、長大橋でもなく、スパンは20m程度のありふれた田舎のRC単純梁です。

土木の仕事として、下水道の設計もあります。

下水道は緩やかな傾斜を持って、高きから低きに硫下します。

手前の中央三町目は番号順では無く、ニ町目のほうが後に開発されています。

そして、中央三丁目の最寄りの駅は、武州長瀬であり
中央二丁目の最寄りの駅は
東毛呂です。

武州長瀬より東毛呂はかなり高い位置にあります。

そして、中央三丁目は川付近で最も高い、下水道の終端になっていて、武州長瀬方向に下水道は流下しています。

それに反して、中央二丁目は
標高の高い東毛呂駅方向に流下している、下水道の上端の地域です。

簡単にいうと、三丁目より二丁目のほうが高台にあるのですね。


この二つの地域の間に流れる川を渡るには、当然、橋が必要です。

橋は河川の流下を妨げないように、川面と平行に設置します。

では、どこで二つの高低差を解消するかと言えば、橋から三丁目の車道にかなりの傾斜ですり付けるしかありません。

見た目はそれほどでは無いのですが、思ったより傾斜がきつく、私は自転車で3回以上この坂で転倒しました。


その話を、山間部にお住まいのかたに話したところ、

「そんな平地で転んでいたら山では生きて行けないぞ。」



中央の

二と三町目に

かかりたる

橋の傾斜で

幾度も転ぶ



とてもローカルな話題でした。

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