悪口を聞いて考えてしまうこと

人の悪口を言わない。それは昔から教育され続けて、今でも気を付けてることの一つだ。
確かに、わたしも「時間守らない人なんとかならんの!」とかは愚痴ったりするし必要に応じて本人にも注意したりするけど。でも、あくまで否定してるのはその人の「時間が守れない」ことについてであって。
とにかく、その人自体を否定は絶対にしない。

けれど、「時間守らない〇〇さんは本当に駄目だよね」のように、自分の知っている人自体を否定する悪口を耳にすることも多くて。
それを聞いた時に考えるパターンについて2通り考察する。


①聞きたくなかった、てかわたしに言う必要あった?

仲の良い人、慕っている人など、自分が+のイメージを持っている人が悪口を言われていた時によくありがちなパターン。
最近では、お世話になった先輩が異動された後に、その先輩の悪口を聞かされることがあってしんどかった(笑)

もちろん、自分の見てきた〇〇さん(悪口を言われていた方)が全てとは思わないし、悪口を言ってきた人が悪口を言うに至るまでになったそれなりの言い分もきっとあると受け止める。
ただ、だとしてもわたしに言わなくて良かったじゃんと思ってしまう。
それに悪口言われてたからと言って、わたしの〇〇さんに対する印象は「〇〇さん確かに時間守れんとこもあるかもなー」というのは参考程度にするけど、○○さんと仲良くしたり慕ったりするのは変わらないし。だってわたしから見た○○さんはいい人なんだもん。

シンプルに、「○○さんがこの人に良く思われてないんだな」ってなるのがしんどいし、「てかその悪口をわたしに話して何になるん?」って。


②わたしも考えないようにしていたのに、ああわたしの心は汚いなあ

実はわたしもモヤモヤしているような、その人に対して-のイメージを持っていた時に考えてしまいがちなパターン。

高校に入ってすぐの時、隣の席になった男の子がいた。
その男子は、人と話すのがあまり得意じゃないようで、授業中のペアワークの時にいくら話題を振っても「私はこう思う」と話しても、何も返答してくれなかった。毎授業ごとにあるペアワークでわたしばかりがしゃべっていて、モヤモヤしていた。周りのペアは、楽しく話しているのに。
でも、話すの苦手なんだったらそれを責めるのも違うなと思ったし、授業だから自分の意見の共有だけでもしないとな、と思って。その結果、いつもわたしばかりが喋るペアワークを続けていた。

ある日、女子だけで話していた時にこんな話題になった。
「あの男子、まじで何も話さなくない?」
「返答ぐらいしてほしいわ」
「コミュニケーションが図れないって、あの子終わってるよね」
周囲の子が、その男子について悪口を言って盛り上がっていた。

周囲の子たちは、別にその男子とペアワークしたわけでもない。多分、何かの機会でちょこっと話しただけなんだろう。一番、彼に困らされていたのは間違いなく自分だという自信があった。

さすがに悪口を言うのはよろしくないと控えたけれど、けどわたしも心のどこかで「あの男子、まじで何も話さなくない?」って思ってたことに気づいた。話題に共感できてしまったから。
「まじで何も話さない」「困る」って心のどこかで思っていたけど、「責めるのは間違ってる」って理性を使いながら心の声を聴かないふりして、つらいペアワークを続けていた。

でも、悪口の話題に共感できてしまったことで、心の声に直視するしかなくなった。

ああ、ほんとはわたしも嫌気がさしてたんだな… その男子も悪気があるわけじゃなかろうに… 嫌と思ってしまう心が汚いなあ…とモヤモヤしてしまった。


【まとめ】

悪口は、どのパターンであれ言われて嬉しいものではない。当たり前なまとめになってしまった。

ただ、相手が知人じゃない場合に、ごく稀にだけど悪口に救われることもある。
わたしが1人で考え事をしながら道路を横切ろうとした時、やってきた猛スピードの車にクラクションを鳴らされた。
ああ、ぼーっとしてたから悪かったんか…とへこんでいた時、それを見ていた子が車の後ろ姿に向かって
「お前が悪いんだろ、歩行者優先じゃ」
と舌打ちしてて、ちょっとだけ救われた(笑)