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ご隠居魔女おばば様の地獄暮らし

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年老いた魔女エレノア・フィロ=ソフィーア。愛しい弟子達を遺し、最期の眠りに就いた。そんな彼女が喧騒に目を覚ますと見た事も無い不思議な場所だった! ニホンという見ず知らずの国はもは… もっと読む
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記事一覧

第十二話

 ぽちっと電源ボタンを押してノートパソコンを立ち上げる。今日の目的は調べ物、手元に無い知…

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第十一話

 そんな事を思い出す内に、あの子が乗っているデンシャに追いついた。中はぎゅうぎゅう詰め、…

第十話

 ぴぴぴぴ、ぴぴぴぴ。エマのスマホが朝を告げる。スマホとやらはほんに便利じゃのう。わしが…

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第九話

 更に時は流れて、世間はすっかり冬と呼べる空気に包まれるようになった。冷たい冷たい風が吹…

第八話

「ただいま帰りましたー」 「おかえり。今日は早い方であったな」  地獄に、ニホンに来て早二週…

第七話

 がちゃり。金属製の戸が開く音。 「ただいま帰りました〜……」 「エマ!」  家主の帰宅。窓…

第六話

「ほー……」  退屈だったらこれを読め、そうエマに示された本のページをめくりながら中身をしげしげと見つめる。エマと同じ年頃に見える娘達が今の流行りらしき服に着飾った絵が所狭しと並んでいる。わしが生きておった頃も着飾るのに流行り廃りがあったもんじゃが、あの頃の服とは似ても似つかぬ。赤や橙、王侯貴族にしか纏う事の出来なかった黒や紫といった目に楽しい色。そして誰が思いついたのやら面白い形のものばかり。どちらが好みかと言えばもちろんこの絵の娘達の服装じゃな。わしの生きた時代は皆とに

第五話

 ぴぴぴぴ、ぴぴぴぴ。鳴り響く不思議な音に目を覚ます。 「何じゃ何じゃ……騒々しいのぅ……

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第四話

「ふへぇ……」  小麦で出来たウドンなる細縄で腹を満たした後、エマに連れ込まれたのはフロな…

第三話

 デンシャに揺られてしばらくと、着いたエキから歩いてしばらく。そうしてようやっとたどり着…

第二話

「は、腹が減った……」  とっぷりと日の暮れた街中、空腹を抱え座り込むばばあが一人。いや、…

「ご隠居魔女おばば様の地獄暮らし」

 我が人生、素晴らしきかな。魔法という摩訶不思議な術の溢れるこの世界に生まれし魔女、エレ…

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