私はペットを飼わない

 街を歩けば「ペット持ち」にあたる。
 筆頭に犬。珍しいところで、ウサギ。人並みに可愛いと思うぐらいに動物は好きだが、題名どおり私はペットを飼わない。
 かつて、それも、小学生時代にインコ、ハムスターを飼った記憶がある。
 末路は、空に放ち、ネズミは没後庭に埋めた。
 感傷も思い出も、どこかに消えてしまった。以後、「ペットを飼う」という選択肢はなく、それは主に金銭的事情であるとか、特に興味がないなんて面白みのない理由である。
 ならば、大金持ちになって、余裕ができたとして飼うのか? 
 飼わない。
 何故か。
 只可愛いとか、可愛がりたいなんて理由で、責任と金銭的責任を負って、かつ時間をとられることに我慢ならない。
 何が哀しくて糞尿の世話をしなくてはいけないのか。エサや各種ペット用品の代金を負担、病気やケガの治療費も馬鹿にならない。
 そこまでして「可愛い」を摂取したくないし、家族だなんてちゃんちゃら可笑しい。 
 金で買える家族なんて要らないのだ。
 狩猟免許を持ち、猟友会に所属し活動しているなら猟犬が3、4頭は必要だろう。また、なにかしら障害を抱えていて、盲導犬や聴導犬、介護犬が必要であるとか。生活を営むに必要な存在、「使役」という性格を持ちあわせているなら、飼育も考えるだろう。
 だが、私は鉄砲を持たない健常者である。まったく縁がない。今後も買うことはないだろう。
 断っておきたいのは、私は別に、他人がペットを飼うことに反対はしないし、各自の責任ももと、ペットのある人生を謳歌してくれれば良い。
 犬を連れる際は、予め排せつを済ませるように躾けるのがベストだが、尿はペットボトルの水、糞は当然回収。糞に石などの異物が混入していないか確認後にトイレに流すか、自治体によって差はあるが燃えるゴミで捨てる。など、最低限のルールを守る。 
 その他の種のペットも常識をもって面倒をみてもらいたい。
 さて。
 題名に反して、飼うなら何がいいか考えてみよう。
 ズバリ、豹(ヒョウ)だ。
 
 ネコ目(食肉目)ネコ科ヒョウ属
 絶滅危惧種。
 学名 Panthera pardus
 英名 Leopard.
・体長 オス140~190cm メス90~120cm
・尾長 オス60~110cm   メス60~120cm
・体重 オス40~90kg   メス30~90kg
・分布 アフリカ大陸、アラビア半島、極東ロシア、インド、スリランカ、  
ジャワ島、中国。
・生息地 寒帯から熱帯の森林、サバンナ、砂漠、山地、岩場など
・食べ物 中型の哺乳類、小型の哺乳類、鳥類、爬虫類、魚類、昆虫

 全身は柔らかい体毛で密に被われ、背面の毛衣は淡黄褐色や淡褐色で、覆面の毛衣は白く、頭部や頸部、覆面には黒い斑点が入り、背面や体側面には黒い斑点が花のように並ぶ斑紋が入る。
 クールでありながら、やや短めの手足が可愛い奴。人間に慣れやすいとも聞いたことがあるし、家にあんなにも、しなやかな生き物がいたら自分が古代の王様にでもなった気分で誇らしいだろう。
 一方で猛獣であることは否めず、散歩なんてしていたら、人も犬も避けて通ることだろう。いや、ヒョウを飼うなら、うんと田舎がいい。出来る限り一年を通して温暖な南の国、西日本がいいだろうな。
 と、妄想を膨らませたところで、閑話休題。
 話を戻そう。
「私はペットを飼わない」
 一番の理由は、今は動物より人間が良い、ということ。
 動物に金と時間と手間をかけるなら、人間にかけてぇのよ。ペットはその後の話であって、最優先事項にない。自分から飼うこともない。
 と。
 色々と文句を言ってきたが、本音から言えば、
「飼わない。であって、飼いたくない」
 ではない。動物の飼い主に対する愛情は、人間のソレより遥かに一途で純粋であり、裏切りもない。動物に逃げる人がいるのも納得である。
 愛する妻。愛する子供たち。愛するペット。
 愛の溢れる家に、ペットは必要不可欠なのかもしれない。
 現実の私はどうか。自宅に孤独が横溢している。悲壮感はないが、事実である。現実はシビアだ。
 いつか、ペットを飼うのも「やぶさかではない」人生を謳歌できるように、頑張っていきたい。

 
 
 
 

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