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35歳のNZ留学【銀行口座の開設】


働くための下準備として銀行口座を開設しようとしている。
まずはどこの銀行にするかを考えなくてはならない。ANZ、bnz、ASB、Kiwi Bank…
(正直Kiwi Bank 以外は全部同じ名前に見えてしまう)
全部の銀行のプラン、メリット、デメリットを調べて見比べてみる。具体的には、口座のプラン、維持手数料、取引手数料、手続きできる時間帯などで、滞在期間の残数によって利用自体できない場合もあり、実際には自分にある選択肢とその中でどこを選ぶかということになる。日本にいた時は、"会社から給料が振り込まれる指定の銀行"という理由以外に大した理由もなく使っていたのに、どの銀行が良いかと今こんなにも頭を悩ませている。
検討した結果、私はKiwi Bankに決めた。

後日、口座開設のため銀行に行く。
ところが事前予約がないとダメだと断られ、その日はやむ無く断念。私のリサーチによれば、事前予約せずとも対応してもらえるはずだったのだが、どうやら甘かった。また後日、今度は事前予約(これまたオンライン予約で前編英語の説明を翻訳し何とか予約した)をして、受付までこぎつけた。必要な書類は全部揃えファイリング済みだ。何を出せと言われてもパッと出せる。気合いを入れて列に並ぶ。
とうとう私の順番が来た。そして銀行員のお姉さんが英語でペラペラと話し始め私の思考は完全に停止した。
何一つ聞き取ることができない。
一旦お姉さんの言うことは無視して、翻訳機で自分の要件を伝えてみる。しかしすぐに質問で返答され、どうにも聞き取れない。仕方がないので、この翻訳機のマイクに向かって話してほしいと伝え、お姉さんがマイクに向かって話す。
しかし翻訳機側も上手く聞き取ってはくれず、お姉さんの苛立ちが募る。私の焦りも募る。
じりじりとした時間が過ぎる。
参った、とはこういう時に使う言葉なのだ。今日もダメかと諦めかけたその時である。お姉さんはソファに座っていた男性に声をかけた。その男性は先に要件を済ませた日本人の男性だった。彼は英語ができたので、お姉さんはついに彼に助けを求めたのである。助かった。突如仲介を頼まれた彼は親切に通訳し最後まで私の代わりに手続きを進めてくれた。お姉さんも助かったに違いない。お姉さんはもはや彼にしか話しかけていなかったが、おかげで私はその日のうちに銀行口座を手に入れた。

#Google翻訳
銀行がある通り沿い、学校から徒歩3分

ー番外編ー
手続きを終えて彼と銀行を出た。
感謝しても感謝しきれぬ一件であり、お礼をしたくお茶に誘う。彼は別の語学学校の留学生で、今から授業があるとのこと。お礼はまた後日にとなり、連絡先を交換した。
日本にいる時の私なら、感謝の気持ちは同じくらい沸き起こるとして、知らない人の連絡先を聞いたりするなどまずない行動だと連絡先を交換しながら思った。そして、相手が日本人というだけでなんか安心している自分がいる。日本人に対する安心感。
こういうちょっとした自分の心の動きや行動の変化に気付く時、私の国は日本で、同時に私は今この国に来ている外国人のうちの1人なのだと認識する。


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