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我毒母への短歌

お料理も お弁当も全て手作りだったけど 子どもの私がほしいものはそれではなかった

そういう世代だった そういう時代だったと諭されるたび 諭そうとする人に 分かるまい毒母への憎しみ

この世には決して選べぬ運命がある
それは母を選べぬことなり
なぜ なぜ なぜ なぜ
と永遠に問う

本も読み グループワークにも参加した カウンセリングも受けてみた
けれど我心に溜まりし憎しみのマグマ いつ昇華できるのか

なぜ母はいつも不機嫌だったのか
子どもの頃の我に言ってあげたい
淋しかったねと

裕福な家に生まれたかったわけでもない
優秀な家系に生まれたかったわけでもない
ただ母から愛されたかっただけ

お前は恥ずかしい 毒母はたびたび我にささやく その表情は能面のごとく
我に背を向け

ただ抱きしめて欲しかった
ただ甘えさせて欲しかった
子どもだった私は


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