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心のコップは上向きに~嫌いな思いで制限をかけない。素直な人は伸びる。     

 小学校の担任の先生の話だったか、禅宗に関わる本の中に出てきたたとえ話だったか・・・出典は忘れてしまいましたが、今でも、記憶に残っている話です。
 こんな感じの話でした。
 
これは何でしょう? 

 そう、コップですね。飲み物などを入れるときに使いますね。
 しかし、こうしたらどうでしょう?

 そうですね。飲み物が入りませんね。
 じゃあ、上向きでも、コップにたくさん飲み物があったらどうですか?
 
 みなさんの予想通り、新しいものは入りません。あふれてしまいます。
 
 実はみなさんの心も同じです。
 「いやだな」「きらいだ」と思っていると、同じ本を読んでも、人の話を聴いても、何も入りません。コップが下向きになった状態です。
 
 また、「そんなこと知っている」「自分が正しい」という思いでコップの中が一杯でも、新しい飲み物はあふれて、入ってきません。
 
 素直な人は心のコップが上向きな人です。
 たくさんのアドバイスや話が入って成長できるんだと思います。
 しかし、コップが下向きの人は、どんなにいいお話を聞いても、たくさん本を読んでも、自分にこだわって自分の思いでコップがいっぱいな状態になっていると、新しい内容を受け付けないので、成長につながりません。
 心のコップは上向きに。上向きにしていきましょう。
 
・・・・

 だいたい、こんな話だったと思います。
 
 
 よく学校の勉強に関して、教科の好き・嫌いが話題になる時があります。
 その中に、担任(担当)の先生の事が好きになったら、その教えている教科も好きになった」(逆も、然り)という話が出ます。

 好きになるのは、その先生の教え方が上手だったり、話す内容が面白かったりすることが大きな要因ではあると思います。
 「心のコップ」と言う意味では、先生の事、「その先生がする」授業の事が好きになることで、自然と心のコップが上を向き、しかも、コップの容量自体大きくなって、どんどんとコップの中に話が入っていくからではないでしょうか。それだけ、どんどんと吸収できれば、教科の成績も上がるでしょうし、得意になって、より教科を好きになるのかもしれません。

 よく「素直な人は伸びる(成長する)」と言われますが、きっと、心のコップが上向きな人なんだと思います。たくさんのアドバイス、時に注意されたことを受け入れ、自分を磨いたり、改善につなげたりするからだと思います。
 
 パナソニックの創業者、経営の神様と言われた松下幸之助さん。
 部下を含め、部屋にクーラーを取り付けに来た技術者さんなど、いろんな人に気さくに声をかけ、話を聞いていたそうです。そして、どんな時でも、感心して話を聞きました。

「いい意見やなあ」
「その話は面白いな」
「きみの、その話はおおいに参考になるわ」

と、必ずと言っていいほどほめたそうです。

 また、経営者として、いろんな問題に直面した時は、まず、自分で考えぬき、その上で、できるだけ多くの人から知恵を聞き集め、答えを出そうとそうです。

 そんな「衆知を集める」上では「素直さ」~心のコップが上を向いていることが要でした。そして、不思議なことに、話を聞かれた人の方が、聞いた人(松下さん)に好意をもち、そのおかげで、さらに、いろんな情報が集まって来たそうです。
 
 自分がどんな心の状態で相手に向き合っているか。
 心のコップを伏せた状態~相手を嫌って、嫌だと思っている~だと、制限をかけてしまい、せっかくの情報も入ってこなくなります。

 
 人の話を聞くときは、その時だけでも「むなしくして」(心を空っぽにして)いきたいです。
 「心のコップは上向きに」「上向きに・・・」
 
 ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです。

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