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読書会に参加して学んだこと6 ~人材育成につながる話。杉本昌隆師匠、コーチング。

 先日、読書会に参加してきました。

 今回は「修身教授録」(森信三)の「第17講 一道をひらく者(Ⅱ)」を読み、感想などを交流する予定でしたが、会の始まりから、参加者の方の近況報告や今読んでいる本の紹介、思い出話が広がって、あっという間に90分。今回読むはずだった講は次回へとなりました(笑)。これは、これで楽しい一時になりました。
 ある意味、読書にまつわる、たくさんの話ができた「読書会」でした。
 その中で、印象に残った話は次の通りでした。


1 杉本師匠の講演会より~弟子との接し方

 参加者の中には、元教師と言う方もいます。
 将棋の藤井聡太さんの師匠である杉本昌隆さんの講演で、教育に対する考え方?相手への接し方などについて学んだことの紹介がありました。
(退職されてもなお、学びの歩みをとめないところにも尊敬の気持ちが湧きます)

 一例としては次の通りです。

・弟子を育てる時は、実力的に2番目、3番目の子に目や声をかける。 
 けっして、他の弟子と比較しない。
 世代や考え方が全く違う集まりだからこそ、気付きも生まれる。

・将棋で一番重要な駒は、飛車ではなく、「歩」。
 人も同じ。能力の違う駒を組み合わせてこそ、弱点を補い合い相乗効果を生む。
・将棋では、対局が終わった後の「感想戦」が最も大事。
 この場では、後輩が先輩に遠慮しないでモノを言えるように、お互いの為に上の立場の人が、そういう環境をつくってやること。
 
 将棋の話を組織や人材育成、個人に当てはめてのお話だったようで、その例を聞いているだけで私も大いに学ぶところがありました。
 
 また、私が参加するこの読書会でも、多くは自分より年上の、人生の先輩方ばかりですが、それぞれの人生経験を楽しく聞かせて頂いたり、逆に、スマホのことや働く現場の声などを上手に聞いてくださり、まさに「上の立場の人が、後輩が遠慮しないで言いやすい環境を作る」ことをされているんだなあと実感しました。

2 コーチングについて

 例えば、次のような話が出て、なるほど~と納得、共感しました。例えば・・・、

「コーチ」とは、実は「馬車」のこと。そこから、「大事なものを(目的地まで)、安全に運ぶ」と言う意味があり、ブランドの「Coach」の由来にもなっています。
 さらに、

スポーツチームなどで「コーチ」がいますが、選手たちに適切なアドバイスや声をかけて、「目的地」にうまく到達できるように支援することがその役割になります。

 怒鳴ったり、選手の性格や特徴を無視して、ただトレーニングを課したりるのは、コーチ(ング)とはいえないことが、名前の由来からも分かります。

・コーチングの根本的な考え方に、「相手の心の中に答えを持っている」がある。なので、答えややり方を教えるというより、相手の中から答えを引き出すことが大切になる。
 
 実際、その元教員の方から、子供との接し方として、次のようなやりとりの例を話していただきました。
 例えば、子供がテストで60点を取ってきたとき。
 周りの大人はそれを見て、

「もっとがんばりなさい」
「勉強しなさい」
「何やってるの!普段から勉強していないからよ!」

などと、すぐに決めつけたように、声をかける…お説教に近い声掛けをしてしまいがち。でも、これでは、ただ、辛辣な言葉を浴びせただけで、プラスにならない。

 例えば、

「60点だったんだね。この点数についてどう思う?」
「何か、できなかった事情でもあったの?」
「次は何点を取りたい?何点を目指す?」
「そうか、それで、そのために、どうする(どんな勉強をするつもり?)・・・
 
など、

相手の中にある答えを引き出すような問いかけ、答えを教えるというより、自分で見つけさせるようにすると、次回へつながります。

 1900年代初頭から、アメリカではこのコーチングの考え方が広がっていたそうです。アメリカ人家族の多くは、みんな家族の事をよくほめますが、ひょっとしたら、このコーチングの考え方の普及と関係があるかもしれません。
 逆に日本では、あまり家族の事をほめませんし、むしろ、謙遜と言う文化の為か「家族の事を下げる」話をすることを良しとしているところがあります。でも、そろそろ、時代も変わってきていくのかもしれません。

3 まとめ

 

コーチングは、子供の教育ではなくても、スポーツや人材育成、会社での上司と部下の関係など、応用範囲は広い

なあと思いました。
 また、お話を聞いていて、「コーチング」と言う観点で接していたら、「パワハラ」は起こりにくいのではないかと直感もしました。
 
 読書会で読んでいるテキストと、内容は大きく違いましたが、とても参考になる話ばかりで、楽しい一時を過ごせました。
 やっぱり、楽しいと、また、「次も参加しよう」とモチベーションが上がりますね!!
 
 
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです
 

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