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1月4日は僕の誕生日

おはようございます。
kindle作家のTAKAYUKIでございます☆彡

今日は僕の誕生日。
以前、とらねこさん企画の『文豪へのいざない』で書きましたが、正月三が日の翌日が僕の誕生日。だから家族から誕生日を祝われるという儀式から無縁の人生を送ってきた、TAKAYUKIでございます☆彡

されど、昭和生まれの僕にとって、もはや誕生日が来ることが怖くもあります。だって齢を重ねるごとに、一年が経過するスピードが早くなっている気がするのです。これマジです。マジなんです。
マジで恋する5秒前って、どういう状況なのだろうか?

僕は玄関のドアを開けました。
芝生に両膝をついた僕は、天を見ました。
「蒼天よ…TAKAYUKI、この世に生を受けて早〇〇年。ここに感謝の念を捧げます。万歳。万歳。万々歳🙌」

僕はこの日、いつものスーパーマーケットには行きません。お肉はお肉屋さんで、お魚はお魚屋さんで購入しました。いつも飲んでいる缶ビールも、今日は瓶ビールです。それも酒屋で購入しました。
お菓子も駄菓子屋さんで購入しました。駄菓子屋のおばあちゃんから怪しい目で見られたけどネ!
だって今日は僕の誕生日なのだから。豪勢に本格的に行きましょう!

帰宅した僕は、新鮮なお刺身をテーブルに置きました。中トロ、赤身、蛸、烏賊、鯛、平目、帆立、カンパチまで並んでいます。
そしてホットプレートもセッティングし、焼き肉の準備も整いました。カルビ、牛タン、ロース、ハラミ、各種ホルモンとせせりもあります。
見ているだけで僕のテンションは最高潮に!

「それではこれより、誕生日会を開催します」
僕は瓶ビールを持つと、グラスに注ぎました。
「ピーンポーン」
玄関のチャイムが鳴りました。タイミングが悪い。悪すぎる。
僕は息をひそめます。これから盛大な誕生日会を始めるのに、訪問者は迷惑千万。
「ピッポーン」
2回目のチャイムの音に、僕は違和感を感じた。おそらく訪問者は気が短くて世間知らずの輩と推測。
グラスに注いだビールが温くなっていく…。
「ええい!」
僕はこたつから出ると、わざと大きな足音を立てて玄関のドアを勢いよく開けました。
「あっ…良かった。生きてた」
妹一家がやって来たのです。
「生きてるけど…今日は4日だぞ? 正月はもう終いだ」
僕は非情な言葉を妹に浴びせた。
「だって今日は誕生日でしょ」
そう、僕が誕生日なら妹も誕生日なのだ。それが双子なのだ。
「まあ…入りなさい」

その後、お刺身と焼き肉の殆どを妹一家に提供。僕は冷蔵庫から取り出した黒豆をつまみに瓶ビールを飲み続けた。

夕刻になって、妹一家は帰って行った。
せっかくの誕生日会が予想外の展開になってしまった。
「でもまあ…こういう誕生日会もいいか」
僕は妹がくれたプレゼントを開けた。
そこには手作りのショートケーキが入っていた。
僕は久しぶりにショートケーキを食べた。
その味は、双子として今日まで生きてきた、妹の生き様が詰まった、とても美味しいショートケーキだった。


【了】

https://note.com/kind_willet742/n/n279caad02bb7?sub_rt=share_pw


とらねこさんとのコラボ企画。
その名は『✒Kindleマガジン』です。
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