アリ―/スター誕生
年末だというのに、全てを放り出して映画を観に行く。
そういう奴です。
それが、わたくし。
観に行ったのは「アリー/ スター誕生」。
マツコが「ベタを観に行け」って言っている、あれですよ。
ヒロインを演じたGAGAは、前作でヒロインをやったバーブラ・ストライサンドに比べると、遥かに美人。
だから「顔がダメと言われる」「鼻がダメだって」とか言っても説得力に欠ける。
何言ってんだよ~~う。
それでも、あの鼻をなぞるシーンは、バーブラへのくすぐりとして、わたくし、にやけてしまった。
とはいえ、比べるのは、あまり意味がないと思う。
見事に「今」の話になっているから。
売れる事への渇望やそれに伴う葛藤の部分等は、GAGA自身の現在進行形ストーリーと重なって見えたりもする。
「ベタ」と一口に言うけれど、優れたベタは「このように転がるだろう」という観客の「期待」に応え、なおかつそこに「エッセンス」を加え、半歩先を行く。
光があれば、陰がある。
多くを求めれば、多くを失うと言ったのは、誰だったか。
そして、わたくしが惹かれてしまうのは、どうしてもどうしても「陰」なんだよなあ。
「才能」。
表現する内容。
「認められる」事への甘い誘惑と、妥協。
「陰」の部分を引き受けたブラッドリー・クーパー!!!
彼が、素晴らしい!!!
GAGAの歌声が素晴らしいのは、まあ、判っていることではあるけれど、
ブラッドリー・クーパーがこんなに歌える人だとは知らなかった。
監督もやったのか~~。
単なる女たらしキャラの役者ねなんて思っていて、悪かった!!!
この作品、観るべきは「アリーの髪の色の変化」とそれに伴う「歌われる内容の変化」
そしてブラッドリー・クーパー!!
彼を、観に行け!!
ラスト
GAGAの顔のアップ。
どんなに感動的であっても
「それ」さえも売り物にする「才能」のカルマ。
あれこれケチをつけるのは簡単。
でもエンドロールの時、だれ一人、本当に誰一人、立つ人はいなかった。
ベタ、上等!
きっぱり、お勧めです。
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