なんちゃって家族

なんちゃって家族

「いやあ、邦題つける担当の人って、なんかその日、とってもアンラッキーに犬のうんち踏んじゃったとか、ガム踏んじゃったとか、セミ爆弾踏んじゃったとか、さあ」

「そんなに踏んじゃうばっかの人生、嫌!・・・ってか、なんで邦題つける担当の人がそんな目にあうのよ。」

「だって、あまりと言えば、あまりのタイトルじゃなくてー??」

「なんちゃって家族・・・原題は『 We're the Millers』」

「まあ、とにかく、この残念な邦題に負けて手に取らないのは、
もったいないわよね。

ジェニファー・アニストン、男運は悪いかもだけど、キレッキレだわよ~!」

「そんなこと言わないの!」

「この間2人で観た「モンスター上司」に続き、彼女、なかなかのもんだったわよね。」

「うんうん。彼女、ストリッパーの役なんだけどさ」

「そうそう。」

「すっごく鍛えていて、無駄のない身体つきなんだけど、若干寸胴気味でさ・・・貧乳。」

「あーたに言われたくないと思うわ。
天下のブラピの元妻よ~~???」

「元妻だろうがなんだろうが、あーた、観てたでしょ??
鍛えているけど、色っぽくない身体なんだもん。仕方ないじゃないの」

「・・・・」

「それでもさ、可愛い。」

「あら」

「なんか大声で、ブラック〇○〇とかでっかい声で言っていジェニファーって、ほ~~んと可愛いのよね~~~」

「ピックアップするの、そのシーンなの??・・・でも、確かに」

「この面白さを判るのは、大人じゃないと無理!」

「無理!!」

「だから、お子達が寝た後、ご覧になって、ちくしょー夏休みの憂さをはらしてやる!!って。」

「なんで、あーたってば、そういちいち・・・」

「これお話は、ね。
「んな訳ねえだろっ!」ってことの連続!」

「確かに。」

「まずマリファナの売人をやっているデヴィッド(ジェイソン・サダキス)が、近所でパンク野郎3人組に襲われ、マリファナと金を奪われてしまう。」

「ジェイソンはいわゆる小悪党。
ドラッグ売人ではあるんだけど、でっかい取引なんてしない、できない、ただただモラトリアムで、気がついたらマリファナ売ってた的な男。」

「で、麻薬の元締め(エド・ヘルムズ)にそのことがバレると、
代償として、次のブツをメキシコから運ぶという仕事を、引き受けざるを得なくなるのよね。」

「この元締めがまあ、ゲスいゲスい。」

「自分でも言ってるけどね。ほんっとゲスいの。」

「ジェイソンに無理難題言っているくせに、お金の使い道がないとか言ってさ、オルカを水槽に飼っているくらいゲスい。」

「アハハ」

「メキシコから捕まらずに麻薬を運ぶためには?! と思いついた計画は、
家族旅行を装ってキャンピング・カーで密輸すること!

ってな訳で、デヴィッドは独身なんだけど、クビになったストリッパーのローズ(ジェニファー・アニストン)、
SEXのことで頭モンモンの童貞ボーイ、ケニー(ウィル・ポーター)、
万引き常習犯のホームレス少女ケイシー(エマ・ロバーツ)の4人で家族を装って、一路、メキシコを目指すの。

彼らは、キャンピング・カーいっぱいに麻薬を積んで、
無事、国境を超えることができるのか??

・・・ってのがそのあらすじなんだけど」

「とにかくそれぞれのキャラがはっきりしているし、
かなりリアルとシンクロ・・・」

「え~~~~!?」

「だってさ~、エマ・ロバーツなんて、結構厄介な性格しているって聞いてるわよ~」

「あー2013年には、確か恋人にDVで逮捕されてたよね?」

「DVうけた方じゃなくて?」

「やった方!」

「激しいわね~~~」

「でも、その恋人エヴァンピーターズとは、婚約したんでしょ?」

「そうらしいわ。あの逮捕は「誤解」だったって。」

「誤解!」

「おばさんであるジュリアロバーツは、若すぎるって反対しているらしいけど」

「ジュリア・・・ねえ」

「そう、ジュリア・・・」

「同じ年代の頃には、24男を手玉にとっていたくせに、お前が言うなって気が・・・」

「こらこらこらこら」

「ま、リアルなお話はともかく、そんなエマがホームレス少役!」

「結構奔放で激しい性格なんだけど、お嬢様ルックになったら、それなりに見えて、ね」

「うんうん。そんでなんか根底のところでは、人懐っこいっていうか、人を求めてるっていうか、そういうキャラ」

「あの変身ぶりは「女って服装で変わるよね~」だったけど。」

「それはジェニファーもそうよね。ストリッパーからいかにも、な「奥さん」に変身しちゃってさ」

「でも、あたしが一番驚いたのは、主人公やったジェイソンサダキス!!!」

「別人!!!」

「別人!!!」

「男ってさ~~~ヘアースタイルで変わる~~~~~」

「よくさ一般人を変身させるTV番組とかあるじゃん??」

「あるある。」

「あれさあ、そこらのおとっつぁんに着こなせもしない書割みたいな服着せて、「変身しました!」とかやってるけどさ~」

「随分な言い様ね~」

「人はヘアースタイルを変えるだけで、
ほんっとうううううううううに、か・わ・る!!!!」

「嘘だと思ったら、この映画観るといいわよ~~」

「で、そのヘアースタイルのオーダーシーンが、
結構わたくし、お気に入り♪」

「あ、あそこね」

「うふふふふふふ」

「うふふふふふふ」

「まあすったもんだあれこれありながらも、「他人」だったはずのメンバーが、「家族」になっていくという、ね。」

「つくづくこういうの観ると、アメリカって移民の国ね~って思っちゃう。」

「そうね~~。
血のどうのこうのっていうのだって、もちろんあるんだけれども、それはそれとしてさ。

そもそも「家族」の芯になるのが、「夫婦」だとしたら、その夫婦は他人だものねえ」

「そうそう。だからこそ「作り上げていく」ってことよね」

「まあ、そんなシリアスな作品じゃないけど、さ」

「むしろ馬鹿映画だけどさ」

「アハハハ」

「アハハハハ」

「あたし爆笑はしなかったけど、クスクス笑いだったわ~~~」

「あ、あたしはニヤニヤ笑いだった~~~」

「何よりも、童貞ボーイケニーを演じたウィルポーターは、
撮影当時19歳だったらしいわよ!!!」

「・・・・体張ったわね~~~」

「全力投球だわよ~~~~」

「19歳っつうたら、思春期・・・・」

「青い春」

「なのに・・・」

「なのに・・・」

「その勇姿をッ!!!」

「観るのよッ!!!!」

「観なくちゃ!!!!」

「そして、彼はこの後、映画「IT」のペニーワイズ役に。
なんというか、なかなか面白い役者に成りあがっちゃって。」

「馬鹿映画&TLC、万歳~~!!!!!」

「こらこらこらこら。その意味が解るには、まず観なくちゃだわよ~~!!!」

「おほほほほほ。TLC~~!!!!」

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