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【建築営繕日記】屋上防水の改修ドレンについて

あまり今まで気にしてこなかった。今の上司が来るまでは。

屋上防水の改修ドレンの蛇腹のホースをどこまで突っ込むのが正解か。
縦にそのまま落ちる雨水管に接続する改修ドレンは全然気にしなくて良いのだが
問題は横引きドレンや始め縦に落ちて途中でクランクして横引きとして飾り桝で雨水管に接続するタイプだ。
今の上司の方針は【飾り桝まで蛇腹のホースを伸ばして接続しろ】とのこと。
確かにその方が途中で排水管に亀裂が入っていても蛇腹のホースの中で雨水が流れるので雨漏れの心配がない。
今の上司は品質管理を第一に考えている。

なるほどなと思い、公共建築改修工事標準仕様書で確認するとルームドレン回りの処理の記載はあったが改修ドレンの蛇腹のホースの長さに関する記載はなかった。

さらに建築改修工事監理指針で確認した。
といの欄に記載があった。【改修用ドレンの排水パイプ端末の挿入位置は、たて引き、よこ引き共に既存のルーフドレンと樋の接合部を超える位置まで挿入する。なお、よこ引きの場合は
挿入する排水パイプの端末が直近のエルボの手前の場合とエルボ下までの場合では雨水の逆流やゴミ詰まりの危険性が想定されるため事前に関係者と協議のうえ決定する必要がある。】

この記載を読むにルーフドレンと樋の接続部ってものすごく手前やん。ほぼ屋上に近いところまででオッケーなんだと。
まぁ蛇腹のホースの長さは標準サイズは30cm程度やし、横引きはそもそも飾り桝まで距離が短く、充分に届くことが想定されているのでエルボの手前かエルボ下かという話になっているのだろう。
じゃあ途中でたて引きからクランクして横引きで飾り桝に接続する改修ドレンはどうすれば良いだろうか。

残念ながらたて引きからクランクして横引きで飾り桝に接続するタイプは標準サイズの30cmでは飾り桝まで届かない。
それ以上蛇腹のホースを長くすると特注品になってしまうのだ。

上司の言う通り、飾り桝まで蛇腹のホースを伸ばした方が品質管理的に安心安全だ。
納得できるので可能な限り守りたい。

ただ今回の現場が終わり完了検査時に、【飾り桝まで蛇腹のホースを伸ばして接続しろ】と指摘を受けた。
現場も既存のルーフドレンと樋の接合部を超える位置までで終わっており正直どうしようもなかった。
なんでこのタイミングでそれ言うんやと。設計照査の時に言ってほしかった。
と愚痴をこぼしつつ、一つ学んで次回の設計時に反映させよう。

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