昔の記憶

一人暮らしももう20年近くになる。

小さい頃は、祖父母と両親、2人の姉と私
の7人で暮らしていた。

祖母は、私が小学校にあがる頃には
入退院を繰り返すようになり
私が小4の時に大腸がんで亡くなった。

なので、7人の暮らしは
多分6~7年ぐらいじゃないかと思う。
そう考えると
祖母との暮らしは短い。

祖母はどちらかというと怖い人だった。
私がお転婆だったのもあるけど
よく、叱られた。
その頃の祖父が、まだしっかりしていて
ビスケットやチョコレートを
おやつにくれたりしていたので
祖父が優しくて
祖母が怖いというイメージだ。

怖いイメージもあるし
よく母にも小言を言っていたので
正直、祖母が苦手だった時期もある。

それでも、よく考えると小さい頃に
祖母を怖いと思うほどに
叱って貰ったのは良かったと思う。
もちろん、母にも叱られたが
祖母の前では、より、ちゃんとしないと
という気持ちがあった。

畳のへりを踏まないとか
来客時にバタバタ騒がないとか
テレビに近すぎるとか
色々なことで叱られたが
今、マナーを気にしたり
周りを気にしたり出来るのは
少なからず祖母のお陰だと思う。

怖かったのもあって
自分から話しかけることは
ほとんどなかったと思う。

今、朝ドラや映画とかで
戦前、戦時中の暮らしを見たりすると
明治生まれの祖父、大正生まれの祖母に
もっと色んな話を聞いておけば良かった
と心底思う。

テレビや小説よりリアルな昔の暮らしを
生の声として聞ける
チャンスだったのになぁ。

後悔はしたくないので
これから両親には昔の話を
どんどん聞いていこうと思う。