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探し物はなんですか?警察署の手続き

では、ケータイを失くして手元に戻ってくるまでのお話を。

仕事の行きがけにケータイををとしてしまったことに気づき、他の電子機器でケータイを探してみたところ、警察署にあることが判明。僕は警察とのやりとりに四苦八苦することになる。


ところでケータイが警察署にあるってだけで胸を撫で下ろしたわけなんだが、「電話をして警察署に確認する」という行為そのものができないという事実に気づく。ケータイを落としたからね。


警察署の電話番号を調べて、早速公衆電話に。公衆電話もなかなか無いなぁと思ったのだが、意外と街中に点在しているということを知った。

公衆電話で警察署にかけてみると、「“遺失物の届け”が出ていないからこちらで確認のしようがない」とのことだった。そんなー。

なんと、失ったものがある時には、「失っています」との報告を警察署に連絡しないと探してすらもらえないようだ。正直言ってめんどくさい。めんどくさいけど、よくよく考えてみるとなるほどなと思う。納得。

失ったものを、「私が失っています」という意思表示をしないと、警察屋さんの方達には単なる口数の多いうるさい一般人なのである。
探しているなら「探している」と言わなきゃ、井上陽水ですら探してくれないのだ。

何が言いたいかというと、拾って届けられたものには情報があり、「どこそこの何時にこれこれを拾いまして、何々さんが届けました。」なんていう形容詞みたいなものが付いているのである。

そこへ、「俺の〇〇がないんだけど〜」と言って現れても、「お前誰だよ」ってなるわけで、警察屋さんもそんな輩がねちっこく尋ねて来たとしても何ら相手にはできないということなのだ。
うどん屋さんで「ラーメンをください」としつこい人は相手にできないのと同じだ。
当たり前である。




じゃあどうしたらいいのか。

「私は〇〇を探しています。何時くらいにどこそこで、こういう形のこんな色した、〇〇が落ちていなかったでしょうか?」
という、言うなれば“捜索願”のようなものを提出しなくてはいけない。

そうすると警察屋さんがそれを見て「ふむふむなるほど…」と見てくれる。
と、そんなことをしていたら(もしかしてアレの事かな…)なんて思って。

「そういえば、それと同じ時刻くらいに同じようなところで、似たような形と色をした〇〇を見つけた人が、こちらに預かってくれていますよ。」と照らし合わせる事ができるのである。


よく、学校やなんかで拾ったものを先生が手を挙げて「これ誰のだー!」と言うが、あんなやり方をしていたら、世の中の悪い人間的な人が、金銭的なものを目当てとして「それは俺のだー!」と言うようになり、新しいビジネスが生まれてしまう。

簡単にい言えばそれを防ぐために、「拾ったものの情報」「落としたものの情報」を安易に伝えないようにしているのである。

拾ったものと落として失くしたものの情報が類似していれば、おそらくそれで間違いないだろうと動いてくれるのである。
安易に「これの事ですか?アレの事ですか?」と言えないがために、警察屋さんは何も言えず不親切なふりをしていなければいけないのである。(この点は本当にかわいそう)


さて、遺失物の届を書いて警察屋さんに信頼と納得をしてもらい、落とし物をお渡しする場所へ案内してもらえるようになった。

こうやって書いていると、同じ建物内にいる感じに聞こえるが、本当は違う建物で、かなり時間がかかっている。
実際は「遺失物の届け」を出したのは最寄りの交番、で、落とし物を取りに行ったのは隣町の警察屋さんである。
落とし物というのは、いつまでも交番の中にあるのではなく、おそらく定時になったら大きな警察屋さんのところへ持って行くのである。
そこにある一定の範囲から集められた落とし物が集結しているという事だ。


ちなみに、交換してもらう際は手ぶらで行ってはいけない。
ちゃんと自分の身分を証明できるものを持って行く必要がある。

そこで自分の身分と、落としたものと探しているものの証明書的な書類を出してはじめて手元に帰ってくるのである。


やれやれ、説明するのもひと苦労だし、実際に取りに行くのもひと苦労だったぞ。

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