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レクイエム

火葬場の空気はいつも冷たい。
晴れた午後、骨に変わったあの人は写真でしか拝めない。

いつまでも悲しみに浸る訳にはいかない。
世の中も自分自身も時計の針を元には戻せないから。

だから節目にこの歌を口ずさんで、家路に着くことにする。
さよなら。愛しい人。