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まとめ動画とかでよく使われる「◯選系タイトル」が苦手な理由3選

まとめ動画とかで「△△の××した事件◯選」みたいなタイトルが数多くありますよね。noteだと情報商材系記事でこういったタイトルを付けているものが多いです。
Youtube原稿執筆の仕事をしている身なので本当はこんなことを書くのはあまりよろしくないんですけど…こういったタイトル、自分からは積極的に使おうとは思いません。

タイトルに「◯選」が付くのは、れっきとしたSEO対策です。
そこにキーワードを入れると紐づけが強くなって、検索に引っかかりやすくなるメリットがあります。目次や見出しにボリュームを付けられるのもこの手の特徴ですね。

では、このタイトルを好んで付けるのはどういった人たちなのでしょうか?
ズバリ、PV数を増やしてお金を稼ぐ人たちです。

インプレッションを上げてリーチ率向上を狙うのもいいんですけど、タイトルに釣られた殆どの人は中身に期待してアクセスするわけですよね。
ですが、タイトルと中身が釣り合っていないと、コンテンツとしては粗雑なものになってしまいます。本末転倒もいいところです。

◯選系タイトルが苦手な理由を、ライターの観点から3つピックアップしてみました。

①大まかなテーマがあるのにネット上にある情報を無理やりこじつけている

Youtubeにあるまとめ動画は「大まかなテーマを元に調べてみた」系が殆どです。人気チャンネルはテーマに沿った事柄を選んで紹介してくれていますが…「カネになるという理由でテーマを模倣する収益チャンネル」は、何がなんでもSEOにこだわります。クリックして再生されるとその時点で再生回数がカウントされるので、とにかくタイトルに力を入れてくれという注文が後を経ちません。
ここで疑問なのが「◯選系が最強のSEO対策になるのなら、肝心の内容はどうするのか?」ということです。私の場合、内容を決めてからタイトルを付けるので、最初にタイトルを付けてしまうと内容の肉付けが薄っぺらくなるイメージがあります。リサーチはコンテンツ内容の肝なのにタイトルで「◯選!」と言い切ったのに選べるほどのネタが見つからなかったら、そりゃあタイトル詐欺と言われてもしょうがないですよね。

②センテンス導入が雑すぎる

かなりまともなまとめ系動画(言い方w)を見ていても、いきなり一つのセンテンスが始まることがあります。
例えば「かなり叩かれている△△(動画のテーマ)ですが、実は知らないところで生活の役に立っていたんです!」という導入があったとします。ここで次の台詞を設定する場合、私なら「では、どんな時に△△の能力が発揮されるのでしょうか?実際にあった事例を◯つ紹介しながら、△△の凄さを見てみましょう!」と書きます。
テレビ番組のナレーションでは導入前の台詞が必ず用意されています。視聴者に「これから△△のすごさをお見せします」と前置きしているんですね。しかしYoutube動画では、導入文だけで終わっていきなり本題に入ることがあります。動画によっては、導入文とセンテンスの内容が一貫していないパターンもあり、どちらにしてもネット上の情報とつなぎ合わせた感が素人でも分かる構造になっているんです。ネット検索だけでOKな案件が多いので、どうしてもつなぎ合わせなければならないのは分かるのですが、それを悟られないようにするのが執筆力の見せどころだと考えます。
一見関係がないようで関係あるように見せる工夫をするのは原稿段階で行うもの。せめてやるなら導入文で概要を説明し尽くしましょうよ…

③原稿の日本語文法が壊滅的

これは動画に限ったことじゃないかな…wwww
動画原稿だと視聴者に語りかける前提で書いているので、例え校閲引っ掛かり防止で書き言葉で書いたとしても話し言葉に変換できるようにしています。
口語なのはまだ可愛いほうです。実際その手法で書いたほうが固くない文章に仕上がることもありますから。
それ系で一番イラっとするのは、明らかにコピペしたと思われる文章をそのまま貼り付けて原稿として出されることです。推敲は私も嫌いですが、ナレーション案件でですます調とだである調が混じった原稿に当たったことが何回もありまして、クライアントに訂正確認をした覚えがあります。
私が原稿執筆を請け負っている大きな理由はこれで、ナレーターさんに過度な負担をかけさせたくないから正しい日本語を意識しています。もちろん、内容についても番組を作るつもりでネタを吟味しています。
せっかくの面白いネタが残念なものになってほしくないですからね。タイトルで釣るような稼ぎ方をするのなら動画内容で稼いでもらいたいものです。

といっても…

◯選タイトルそのものはかなり優秀なSEO対策法だと思うんですよ。
この記事だって「苦手」と言いつつもその理由を3つ挙げているんですから、タイトル詐欺にはなっていないはずです。

要は「使い方を誤るな」という話なんですよね。
テーマによっては1つの事象を取り上げざるを得ないことだってあります。なのにわざわざ「◯選」に当てはめるのもかえって不自然な感じがしてどうかと思うのです。
大体「◯選」のほうが再生回数伸びるって誰が言ったことなんですか?再生回数が多いのは内容が素晴らしいのであってタイトルだけでごまかす手法とはそもそもの作りが違うんですよ。

そんなにSEO対策に固辞するんなら、◯選以外のやり方もあるんですけどね。
そこまで◯選にこだわる理由って、再生回数以外で何かあるんですか?

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