棲み分け要求オタクの気持ち

同人や二次創作について、思ったことを雑に書く。

苦手な方はブラウザバックしてほしい。

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というのがいわゆるオタク界でよく言われる「棲み分け」である。オタクに限らず、ネットの海に出て何かを発信する人は、極力棲み分けを心がけて欲しいと思う。


1.棲み分けとは

主にインターネット上で用いられる同人用語で、ゾーニングのこと。
嗜好・解釈・考え方の違う者同士が、お互いの地雷に当たる表現などを踏んで不快な思いをしないよう、活動の場を明確に分けたり隔てたりすることである。(pixiv百科事典より引用)

とある私有地に「この先熊出ます。注意」と看板が立っていたとする。それは何のためか?知らずに人が立ち入って、被害を受けないようにする為だ。

他の人に危害を与えないように配慮する。線を引いて誰かが間違えて入ってしまわないようにする。これが棲み分けの基本的な考え方である。

2.棲み分けの方法について

・タグをつけて分かりやすくする
・具体的な名前を出さず検索避けする
・冒頭に注意書きを持ってくる
・そもそも人の目につく場所でやらない(同じ趣味であることが分かっているコミュニティ内でやるなど)

など。動画サイトならサムネやタイトル、概要欄を利用して苦手な人をブラウザバックに誘導する、など。ただしタイトルなどの検索に引っかかりやすいところにいきなりセンシティブな具体名を出したりすると回避することも出来ないので、それはやめた方がいい。

3.2次創作の棲み分けについて

オタク界隈において2次創作は盛んに行われている訳だが、2次創作、特にストーリーがあるものは基本的にifの世界にあたる。作者が認めていない限りはそれは正式なifではなく、妄想だ。時には作者の中の設定と矛盾するストーリーが作られることもあるだろう。そういった公式と違うこと、あるいは自分の解釈と違うものを苦手とする人は存外多い。

正しいか悪いかでは無い。苦手な人がいるか、そうでは無いかなのだ。

誤解されやすいのだが、2次創作が悪いから隠せというのか?2次創作などいまやどこにでもありふれているでは無いか!という声を見かける。そうではない。好き嫌いの話だ。嫌いな人の為に、パッと見で見えないようにしよう、というオタクなりの配慮なのである。

公然猥褻とまではいかないが、もしみんなが見えるところに一定数の人間が不快になるものを置いていたら、指を刺され非難されるだろう。ものによっては通報されるかもしれない。オタクは平穏に生きたいのだ。できるだけの手は尽くすに限る。

4.棲み分けの基準

とはいえ、誰がどんなことで不快になるかと言うのは、正直分かり辛いところがある。猫の写真をX(旧Twitter)にあげたら猫嫌いの人に苦情を言われた、なんてことがあったとしてそれは投稿者が悪いのかと言われると、難しいところだ。猫を見るだけで辛くなるという人は、申し訳ないが少数派に思える。見る側がブロックして自衛が関の山ではないか。タグづけでもしていれば検索避けに使えるのかもしれないが。

個人的には捏造、ネタバレ、俗に言うセンシティブあたりを特に気をつければ概ね問題ないかと考えている。まあそのセンシティブが難しい訳だが、こればかりは第三者がそれを見て不快になる可能性が高くないかを一生懸命考える他ない。

5.共有したい気持ちについて

ネットの世界で自分を表現するということは、様々な動機があると思うが、その多くは感情を分かちあったり、あるいは全く別の意見に出会ったりを求めているのではないかと思う。こうしてnoteを書いている自分にとってそれは大変に共感できる事だが、広い世界で色んな人に出会える反面、誰にでも見られていてその分誰かに嫌な思いを与えるかもしれないことは、十分留意しなければならないと思う。

6.感謝の気持ちについて

このnoteを書く動機だが、2次創作好きだからこそ、マナーを守って楽しくネット世界を楽しみたいというものである。

2次創作では、その名の通り漫画のキャラクターや実在の人物など、何かしら元になるものがある。中には作者の意に反するものや、実在の人物を使ってr18な物語を作っている人も見かける。それらが作品としてどれだけ賞賛を得ても、作者を、元になった人たちを、悲しませてしまいかねないという危険を常に孕んでいる。

我々は彼らのものを、あるいは彼ら自身を借りている身なのである。そんな大袈裟な、なんて思われるかもしれないが、例えば漫画やアニメのキャラクターを使うなら、その作品が有名になるまでに漫画家やアニメイターたちがつぎ込んだ努力、制作費広告費etcで培ったブランドを利用することになる。タレントの2次創作でも、やはりその人が有名になるまでの過程を簡単にすっとばして知名度を借りられるわけだ。

それらが許されるのは、あるいは黙認されるのは彼らの優しさによってである。まあ、そういう戦略ということもあるだろうが、結局は彼らがNoを突きつけた日には、二度と持ち出し厳禁なのだ。

当然の権利などと思ってはいけない。日々感謝、感謝だ。

7.結論

そういう訳で、棲み分けをぜひお願いしたいと思う。

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