美容ルーティン
肌がきれいだね、とずっと言われてきた。
褒めるところがそれくらいしかなかったのかもしれない。
いや、あと1つくらいはあったはず。
肌がきれいだと言われる頻度が年々減ってきているのを感じている。
30代前半までは、スキンケアに力を入れていなかった。
生まれつき肌が綺麗であることに甘えていたのかもしれない。
肌がきれいだねとずっと言われてきて調子にのっていたのかもしれない。
病院で働いていた頃、先生(女医)に口すっぱく言われていたことがある。
日焼け止めは常に塗っておきなさい、と。
メイクは毎日していたが、化粧下地は使わず、素肌の上に直接ファンデーションパウダーをささっとのせるずぼらさ。
日焼け止めを塗りなさい、と口すっぱく言われていたが、先生の言うことをきいていなかった。
30代半ばになり、左頬に大きなシミができた。
きれいなお肌に、でかでかとシミができてしまったことにショックを隠せなかった。
お肌がきれいだね、ともう言われなくなるのではないか。
そんな不安に襲われた。
40歳になっても、50歳になってもお肌がきれいだねと言われたい。
女として生まれたからには、若々しいね、どうしてそんなにぴちぴちしているの?と、年をとっても言われたい。
お風呂に入るのがめんどくさいという奴がよくもまぁ言えたものだ。
そんなどうしようもない欲望を今でも抱えている。
大きなシミができてからは、先生の言うことを忠実に守っている。
朝、洗顔したら化粧水とワセリンで保湿する。
そしてその上に日焼け止めを重ねる。
これは何年も続けているルーティン。
これからも肌がきれいだね、と言われたいから。
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