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「泳ぐこと」はなんで「名詞」なんですか?(中3生からの質問)

(この記事は約4分で読めます)

こんばんは!
今日は生徒から答えがいのある質問を受けたので、コラム的に書いてみようと思います。
単元は英語の不定詞。中3生からの質問です。

質問「『泳ぐこと』はなんで『名詞』なんですか?」

to不定詞の、名詞的用法についての質問です。
swim  = 泳ぐ   = 動詞 → 分かる。
to swim = 泳ぐこと = 名詞 → 納得できん!

というわけです。
よくある「下線部の不定詞は何用法か?」という品詞判別問題でつまづいているようでした。

生徒と話して質問の解像度を上げていくと、「こと」という言葉が「名詞っぽく感じられない」せいで理解が難しくなっているようでした。

生徒の疑問を解消するために、2つの視点から解説を試みました。

解説①「『物事(ものごと)』という言葉を考えてみて」

「物」という言葉…これが名詞なのは分かるよね?
でも、「こと」という言葉が名詞っぽく感じられない。

そこで、「物事」という言葉を考えてみてほしいんだ。

実は、「物」と「こと」という言葉はほとんど同じものなんだ。

「物」は、実際に形のあるもの -たとえば車とか本とか- を表す言葉です。

それに対して「こと」は、形はないんだけど確かにあるもの -たとえば思い出(できごと)とか話した内容とか- そういうものを表す言葉です。

「物」は具体的な形のあるもの、
「こと」は抽象的な形のないもの、

を指す言葉なんです。

こんなふうに、「物」と「こと」という言葉はとても似た性質を持っています。
だから「ものごと」っていう言葉がある。
だから、「こと」という言葉も「物」という言葉と同じように、名詞なんです。

解説②「主語になった時にどう感じるか考えてみて」

実は、名詞には「主語になれる」という性質があります。
「車が」走る とか
「本が」倒れる とか、主語は名詞だよね?

これを動詞にしてみると、変になっちゃいます。
「泳ぐが」…
「勉強するが」… 文が作れません。
動詞は文の主語になれないんです。

ここで、不定詞の名詞的用法を思い出してみてください。
「泳ぐことは」楽しい って言えますよね?
「勉強することは」大変だ 
とも言えますよね?

このことからも、動詞に「~こと」をつけると名詞に変わる、ということを確認することができます。

まとめ

結果としては①の説明が生徒に刺さってくれました。
電話での質問だったので板書が使えず、できる限りイメージしやすい例を使って説明してみました。

塾講師って、生徒から難しい質問がきた時ほど面白いものですよね😁
この記事を読んでくださっている方たちも「子どもからこんな難しい質問をされた!」という経験があるのではないでしょうか?
うまい切り返しを共有できたりしたら楽しそうです😄

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