No.39「卒業式練習前に気づいてほしい」

こんにちは、あーさーです。
前回は、初任者の頃に教務主任から言われた「視線」について投稿しました。あの言葉は、私の教員人生で一番と言っていい程、大切なもので軸の一つになったものです。よろしければ、ご一読ください。
No.38「その教育、監視になっていませんか?」|あーさー/Cheish Home事業代表 (note.com)

 さて、今回は、前回の話題につながる内容になります。
前回の投稿を読んでいないと伝わりづらいかもしれません…。

 私が採用5年目の頃、5学年の担任をしていました。この日は、卒業式練習で在校生のみの練習を体育館で行っていました。私は、2年間6年担任をしていたこともあり、久しぶりの在校生練習の気分で子ども達の緊張感を肌で感じながら心の中で(頑張れ~!)と応援していました。

 子ども達は、びしっと気をつけをして、姿勢を崩すことなく、いるはずのない卒業生をイメージして意識を向けながら一生懸命に頑張っていました。もちろん中には、緊張感を持つことができずにだらけてしまう子やおしゃべりをしてしまう子もいます。

 私は、(昨年も一昨年も、こうして在校生が頑張ってくれていたから、卒業式を成功させることができたんだよな。)と昨年度のことを思い出し、目の前の子ども達に感謝の気持ちがこみ上げてきていました。

 そして、休憩に入ると、「はぁ~~っ!!!疲れたぁ~~!!」と羽を伸ばし、友達と雑談を楽しむ子ども達。私も子ども達一人一人に声をかけながら時には雑談に入りながら様子を見ていました。そして、とある3人に声をかけました。

私「頑張ったことが伝わったよ。お疲れ様。
子「頑張ったんですけどねー…。」
子「ねーー。(顔を見合わせる2人)
私「けど?」
子「なんか納得いかないんですよね。」
私「納得いかないとは?」
子「いや、今、そっちを見ないで聞いてほしんですけど。」
子「ギャラリーに〇〇先生(この子達の前年度の担任)がいるんですよ。」
私「たしかに、いたよね。それが?」
子「俺たち、何か悪いことしてました?ダメなことありました?」
私「いや?逆に褒めたいことだらけだったけど?」
子「〇〇先生って、毎回、練習の時になると上で腕組みながら子どもたちの
  ことを睨んでるすよ。」
子「あの先生、なんなんですか?」
子「頑張ったけど、怒られた気分になるし、監視されてる気分で、
  こんな気持ちのまま卒業生におめでとうってできないですよ。」

 私が初任者の頃に教務主任に告げられた言葉「どんなつもりで子ども達のことを見ていた?」「そんな目を子どもに向けてはいけない。」が頭によみがえりました。

 これはまずいと思い、その後の練習で確認すると、やはり、この子達の前年度の担任がギャラリーから腕を組んで睨みをきかせていました。すぐさま、その先生のもとに行き「腕を組みながら上から見られてると、子どもたちが緊張しちゃうから、こっちで見ない?」と声をかけました。また、表情が怖くなっていたことを伝えると、「俺、そんな顔してました!?すみません!」と言いながら優しく見守り始めました。

 子ども達にも、監視しているわけではなく、心配して見守るつもりが気づかぬ内に表情が怖くなっていただけだということや子ども達のことを悪く見ていたわけではないことを伝えました。

 大人の視線や態度によって、子ども達の受け取り方は大きく異なります。特に卒業式のような場面では、厳しくなりやすいなと思います。ぜひ、これを読んだ先生は、子ども達へそのような目を向けないであげてほしいと思います。また、そのような先生がいたら、子ども達のために声をかけて気づかせてほしいと思います。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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