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茶摘女の手拭い白し青き空

新茶や走り茶は夏の季語ですが、茶摘みや製茶は春の季語です。「夏も近づく八十八夜、野にも山にも若葉が茂り・・・」は有名な茶摘みの唄ですが、この八十八夜は立春から数えて八十八夜なので今年は5月2日です。と言うことは季語の上では夏である5月にずれこんでいますね。なんて話どうでもいいですね。基本は「夏も近づく晩春」です。

水彩画のお茶は濃くなりすぎました。新茶のイメージは無くなってこれは古茶ですね。そう言えば「古茶」も何故か夏の季語でした。でも季語で言う「古茶」は古くなったお茶と言う意味ではなく去年のお茶のことです。新茶が出ると去年のお茶は古茶と呼ばれるようになるので、新茶と古茶は同じ時期になってしまうのですね。

茶摘女ちゃつみめの手拭い白し青き空

茶摘女の装いは目立たない紺の着物にお茶の緑に映える赤い前垂れが印象的ですが、頭に被った手拭いの白さも目を引きます。その白さに着目して茶畑を照らす眩しい春の空を表して見ました。紺と赤は茶摘女から想像して下さい。茶畑の緑は詠っていませんが、大きく引いた画面で空と一緒に想像してもらえたら嬉しいです。


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