本心で過ごすために#14
相手を傷つけたくなくて変に気を遣った言葉や、思ってもいない言葉を普段から口にしていないだろうか?
冗談ならばともかく、自分の気持ちを偽ることはとても苦しさが伴う。それならば、沈黙を選んだ方がいいかもしれない。
「嘘でもポジティブなことを言った方が良い」という考え方もある。口にすることで本当にそう思えてくるから、と。しかし、僕はそれに賛成できないのだ。
じゃあ、そこで思っていたことは嘘だということになる。
自分の感覚に嘘をつき続ければ、なにが快で不快なのか、自分自身のことがわからなくなってしまう。
だから僕はなるべく真摯に、ありのままの本心で人と関わりたいと思っている。
伝え方の問題
相手に何か伝えたいことがある時、感情が高ぶっていることが多い。
それは怒りかもしれないし、嬉しさかもしれない。
感情を共有したいのならば、それでいいのだ。
「やばい!」「最高!」
そうやって肩を抱き合って騒げば、楽しい気分になれる。
しかし、伝えたいことが感情よりも情報である場合は、冷静になる必要がある。感情的な言葉に対しては感情的な言葉が返ってきやすいからだ。
『結局本心を伝えるのが一番楽』
相手を気遣ってオブラートに包もうとするんだけど、それじゃ伝わらなくてもどかしい思いをする。
だから、加工なんて必要なくて本心をそのまま伝えればいいんだ。
ただ、伝えづらいものほど感情を乗せないようにする。
自分の感情に相手が反応してしまうとややこしくなってしまうから。
伝えたいのは感情ではなく、内容なのだ。
自分の意図や立ち位置を明確にしながら丁寧に本心を伝えれば、それほど関係性がこじれることはないはずだ。
本心を押しつけない
例え本気で思っていたとしても、やらない方が良いこともある。
それは、相手になにかを強いることだ。
タバコを吸っている人に対して、身体に悪いから止めた方が良いと思うのは自由だ。けれど、止めなさいと強制するのは余計なお世話だ。
それを選択するのは本人なのだ。
相手から選択権を奪おうとすると、思わぬ反撃にあってしまう。
自分にとっての正義が、相手にとっての正義とは限らない。だから、本心を伝えるのは結構だけど、押しつけてはいけない。
僅かな心掛けをするだけで、本心で生きやすくなる。そして、自分が本音で生きられれば、他者の本音にも寛容になれるだろう。
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