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日々のことり/根本を忘れていた。

前にも何かの記事で書いたかと思うのですが、
私は吉本ばななさんの本と言葉が好きです。


ずっとずっと好きで、
ずっとずっと好きです。


悲しいお話もやさしく安心して読んでいます。
一緒に泣いたり、切なくなったり、心をたくさん
動かしますが、でもどれも優しいから好きなんです。悲しい境遇のお話が多くても、それでも優しい。お話の中の人達のことはとてもとても愛しいです。


ばななさんのことをというか、
ばななさんの書くもののことをずっと好きで、
でもばななさん御本人に会いたいとかそんなこと
欠片も思ったことは無かったんです。


だけど、今年はなんだか違いました。


ちょうど自分の誕生月にばななさんと
吉川ひなのさんのトークショーがあることを知り、
これは自分への誕生日プレゼントな出来事なのではないか?!と思い、ドキドキしながら申し込みました。それは6月のことでした。


そもそも、吉川ひなのちゃんの出版記念のトークショーなので、メインはひなのちゃんです。
だけど、私は吉本ばななさんに会いに行くんだ!
という気持ちのみで出掛けていきました。
もうそこが間違っています‥


トークショーは、ひなのちゃんへの思いやり溢れる素敵な時間でした。そして会が終わって帰るときに、丁度たまたまばななさんもそこから帰宅されるようでばったりとお会いできたのでした。


すごく近くて夢のようでした。私はばななさんの本を握りしめていたので、声をかけたらサインしますか?と言ってくれて大好きな思い入れのある本にサインをしてもらいました。
とても優しくて素敵だった‥

私はばななさんに手紙を書いていたので
その時に受け取ってもらえました。


ここまでのお話だと会えてよかったよかったね、
ちゃんちゃん!という内容ですが

実は違います。


私はその時は、ばななさんに会えた喜びと
目の前でサインをしてもらえたそして手紙も渡せた‥
ということで興奮してものすごくテンション高く
うわーーーー!!という感じでしたが、


 夜になり冷静になると、

‥あー間違えてしまった、
私、ずっとずっと好きだったのに
と泣いてしまいました。


私は絵描きです。
駆け出しのイラストレーターです。
そんな私のその時期は、営業などで忙しくてして
おり思考が、営業的‥。
どんな時にも名刺を持って、
どんなチャンスも逃さないようにと、
そんな風でした。


私は大好きなばななさんへの手紙に
好きな気持ち以外にも、
いつかばななさんのお話に絵を添えるのが夢です‥
なんて営業じみた文章を描いてしまったのです。

純粋にばななさんの本が好きで、登場人物たちが大好きな私の気持ち、ただそれだけでよかったのに。


ずっとずっとお話が大好きだった、
お話の人達と生きてきた、私の気持ちを返してよ!と、本名の方の私が号泣していました。


あー、私は根本を忘れていた。




会えたことは本当に嬉しかったです。
夢見たいにばななさんの周りがきらきらして見えました。
そして、トークショーの中でひなのちゃんが質問してくれ、ばななさんの小説の話を聴けたことも嬉しかった。
「小説の終わりはあの子達が教えてくれて、あぁもうさよならなんだねって分かる、どこかで元気に暮らしてると思っている」と言っていた言葉が心に響いていて、
間違えてしまったけれどでもやっぱり、
行ってよかったなとは思っています。

というか、自分の間違いに気がつくために
行ったような運命だったのかもしれません。


何が言いたいかって、それは
地に足を着いて本当に思っていないことはしないということ。


今思うことは、
私はばななさんの文章に自分の絵を合わせたいなんて、よくよく自分の胸に聞いてみると、あれ?
まったく思わないなー!ということに気が付きました。
好きだから、楽しみだから、装画もわー素敵!って
見てるだけでいいんです。

ただ純粋にばななさんが元気で書き続けてくれることを願うばかり。

そういえば大好きなくるりも、別にジャケット
描きたいなんて一切思わないなー
くるりのメンバーが元気で長く、歌を聴かせてくれればと思うだけ。
そんなものですね。

好きなままで長く、居られることが幸せ。

でもいつかばななさんの小説のような、
くるりの音楽のような優しくてだれかの心を抱きしめてくれるような絵を描けたら‥とは思っています。


〘切なくそして幸せな、タピオカの夢〙
宝物にしている言葉のひとつ


さて、なぜ私が今日6月のことをだらだら綴っているのかというと‥

著名人に会うとか、なにか賞を貰うとか、大きい仕事が貰えるとか、そんなことよりも遥かに大事で大好きな友人からの連絡が今朝あったので、
でした。


彼女が元気にしているかずっとずっと気がかりだったので、連絡がとれて嬉しく少し安心しました。

彼女はSNSで私の絵を久しぶりに見てくれたみたいで、もったいないような宝物みたいな言葉をくれました。誰に言われるよりも一番嬉しく心に沁み入った‥‥‥!



それで、ちいさな日々のこと、
周りのことを大切にして、生きて描いていきたいなと思って忘れないように綴りました。


根本を忘れない、
違うことをしないこと、

を心に刻んで。



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