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【観劇感想】舞台「文豪とアルケミスト 綴リ人ノ輪唱(カノン)」

ゲーム「文豪とアルケミスト」(以降、文アル)原案の2.5次元舞台第3弾、「文豪とアルケミスト 綴リ人ノ輪唱(カノン)」(以降、文劇3)を観劇しました。
過去2作品はニコ生での視聴のみありで、今回は配信視聴とシリーズ初の生観劇でした。
あと、観劇感想ですが、物語の深読みはほぼありません。そちらは別の機会にでも。

私の文アル歴

元はゲーム。PCブラウザ版とスマホ版があり、私はスマホでリリース時に始めたクチですが、今ひとつハマりきれなかったのか、フェイドアウトしていました。そして、舞台初めの2作品はゲームはやっていない期間だったものの、ニコ生で観れたので観ていました。

そんな中、ゲーム復活に至ったきっかけは、アニメ。文アルが2020年春アニメとして放送(配信)。例によってニコ生かつニコ動で視聴していました。
コメントも盛り上がり、アンケートもハイスコアで、コロナ禍でひと月も放送延期となるも、無事最終回を終えました。
そのアニメ期間にゲームを復活したわけです。オケアルバムや、アニメのサントラとOP・EDも買っちゃうくらい熱くなりました。(アニメは偉大だわ)

そして文劇3

さて、文劇3チケット抽選予約が始まるにあたり、悩みました。いよいよ生観劇もいいかなと思っていたところ、チケット価格15,000円。
でも、せっかくだし一回だったら、それも大千秋楽ならいいか、と椎名鯛造キャスト先行(ニコ生チャンネル会員枠)で申し込み見事当選、観劇確定です。

コロナ禍からやっと舞台公演が再開されたものの、キャパ半分の席数となり、かなりの作品でチケット値上げが半端ない。
単純に入場者売上げが半分になるから、空いた席の半分を来場者に負担してもらおうということなんだろう。
上げた分をパンフレット配布で相殺する作品はまだ納得する余地がある。あからさまに値上げしかしないのはちょっと。緊急処置だから、当然全キャパに戻ったらチケット価格も戻るんだよね。今回値上げした分、クオリティ上がるんですよね。私は単純に喜ぶファンとは違うので、苦言があれば言いますよ。(おかげでチケット代爆上げしない一番ハマっている作品、刀ミュ、刀ステの好印象がどうしても際立つ)

演出? オペミス?

舞台作品において大千秋楽のライブビューイングや配信はかなり日常的になってきたこの頃だけど、座席半分仕様になってからは、それ以外でも配信するようになってきて、全公演配信ありもチラホラ。文劇3は21公演中8公演を配信。生観劇での初見でもよいのだけれど、初日上演を配信で視聴することにしました。

いよいよ上演開始。幕が上がり、初めの場。
スポットライトに照らされた太宰治がセリフを吐く。なんか聞こえづらい。マイクからではなく、会場の音から声を拾っている感じ。
太宰の「太宰治と書いて太宰治です」というセリフのちょい前あたりからマイクが入った。
(ちょっと、コレ音声失敗?)
まあ、初日で1回めの公演だし仕方ないか(こっちはお金払ってるんだけど)と思いながら物語は進みます。

そして、終盤、全文豪が没した後の太宰と北原白秋のやりとりの場面になって再び声の聞こえ方が変わった。が、しばらくして、また、マイクは正常に戻る。
(また? オペミス? それとももしかして演出?)
ここにきて演出疑惑も湧いてきました。

上演終了。SNSのタイムラインでは称賛のコメントが溢れていたのに、変な疑問に囚われた私は感動を抱くことなく淡々と終了。
2回め以降の配信を見れば解答が得られたかもしれないけれど、それはせず、生観劇までお預けとすることに。

大千秋楽観劇

いよいよ生観劇の日、抱いていた謎が解明されるはず。物語の内容よりそっちかい。

いや、配信のアーカイブも観ましたよ。初見よりかは物語に集中できました。でも、学生時代国語の教科書に出てきた記憶レベルで、文学にさほど明るくないからまだまだ。
まあ、この作品に限らず、舞台は観る回数が増えると面白味が増すスルメみたいなものだから。修行が足りないだけだけど。

ちなみに、最近は観劇する作品の大千秋楽は、ライブビューイングで映画館で観ようとも配信も買っています。DMM.comだと再ライブとディレイ配信が観られるので。

では、疑問点2箇所の自分の中で導いた回答を(大千秋楽ディレイ配信での確認も含めています)。

演出だけど一部変更あり?

冒頭シーンの語り、初日はマイクオフ、大千秋楽ではマイクオンでした。
演出とした場合、マイクオンオフは回想シーンと現在シーンとの区別だったのかもしれませんが、配信でしかも冒頭でのマイクオフは視聴者に不親切と判断がなされ、変更されたのでしょうか。
まあ、初日はオペミスの可能性も高いですけど。

終盤のシーンの方、こちらの回想シーンは大千秋楽もマイクオフでした。劇場が違うせいもあるのか大千秋楽配信での声は、抑えられていたもののクリアに聞こえます。
このシーン、劇場ではマイクオフなので舞台から劇場内に生の声が響きました。そして、配信では分からないのですが、その間は客席が明るくなっていたのです。これは確実に演出です。

舞台は生観劇に尽きるけど

劇場でこの演出を目の当たりにした瞬間、「やっぱり舞台は生で観劇するものだな」と思いました。
目の前に居る観客に最大の効果を発揮する演出が施されているからです。

しかし、だからといって、今や配信も見越した演出(技術)を考慮する必要も出てきたのではとも思いました。以前から全公演配信希望の声もあったのにされなかった。しかし、コロナ禍を機に、実施される作品がでました。配信はもうオマケ行為ではなくなりました。一般作品はよく知らないので言い切れませんが、2.5次元作品はそうなってきている気がします。

追記ですが、ディレイ配信で気になったのはカーテンコールのとき、会場の拍手をほとんど載せなかったこと。テーマソングを聴かせたかったからかも知れませんが、配信だと個人で静かな環境でこじんまり鑑賞しているから、あそこは拍手の音がある方が同期が取れて盛り上がる感じがするんですよね。これは円盤でどう編集されるのか気になります。

決まり文句になりますが

配信視聴はチケット代も抑えられ、場所にとらわれず気楽に作品に触れることができます。が、ながら視聴になったりして集中できないですよね、部屋明るいし。ライブビューイングならまだ映画館という空間に閉じ込められますが。
やっぱ実際に劇場まで足を運んで、閉じた空間で舞台上の世界に集中して、音の響きを肌に受け、空気を感じ、好きな箇所をフォーカスして観られるという体験は替えがたいものです。
一日も早く、全キャパで適正価格で、コーレスも客降りも楽しめる観劇が戻ってくることを願うばかりです。

24/7/365 いつでも承ります。本人とても喜びます。