見出し画像

好きな映画 四作

わたしの好きな映画。予告編を貼っておきます。

ひとつめは『1999年の夏休み』
『トーマの心臓』を下敷きにして作られた作品のようで、夏休みに家に帰らずに男子寮で過ごす数名の少年たちと、死んだはずの同級生の話。
一番好きなのがセット。クラシックな洋館の寮。美しい湖畔。閉鎖的な空間で繰り広げられるゆるやかな密室劇。


二つ目は作家・恩田陸先生原作の『木曜組曲』
ほぼ原作に忠実で、ラストが原作では匂わせる程度に終わっていたのを、映画ではより掘り下げている感じ。どちらの終わり方も好きだった。恩田先生はどう感じたのかなあ。
こちらもセットが好き。大御所だった女流作家の住んでいた洋館。客間の暖炉。作家の寝室。アイランドキッチン。
自殺した作家の命日を挟んで三日間、毎年集まる親族や親しかった人物たち。しかし「自殺ではない。わたしが殺したのかもしれない」という発言が飛び出したことで、女性たちの緊迫した推理合戦が始まる。

特に何度も何度も観ている映画。
ほとんどが同じ室内で女たちが繰り広げる会話で成り立つ映画。その心理戦がすごくいい。かといって、毒々しいわけでも、辛すぎるわけでもなく、ピリピリしつつも淡々と真相解明をしていく。それは登場人物が小説家や編集者というのもあると思う。ハマりましたわ。


三つ目は『モリー先生との火曜日』
予告編は英語だけど内容は伝わるので。実話ドラマ。
大学時代の恩師が不治の病となったことを知る主人公の男性。仕事に忙殺されている彼が随分と久しぶりに恩師の元を訪れたことから「いのちの授業」が始まる。
こちらもモリー先生との会話が主な内容。生きるとは死とは愛とは……死を目前にした恩師が病床で語る言葉は、ひとつひとつが宝石だ。

人のもつ普遍的なテーマ。愛、生、死……それを語る死の間際にある恩師。
そりゃあ感動作になるしかないでしょ。王道でしょ。
恩師の教えを受けながら、主人公は関係性が悪くなってしまっていた女性との愛を取り戻す。そのラブストーリーもまあいいんだけど(まあ、かよ)
モリー先生役・俳優さんの演技がもう! ほんとにもう! 最高です!


ラスト。『乙女の祈り』は1954年クライストチャーチで実際に起きたアン・ペリーによる殺人事件を題材にしている。
実話が元になっているし、最後は殺人事件にまで発展してしまう少女達の幻想が膨らみすぎた物語。追い詰められていく思春期の心が上手くとらえられている。これもセットとCGが好み。


好みがね、分かるっしょ(笑)絵的に綺麗なこと。心理劇であること。
好きな作品は何十回も観てしまうんだよなあ。


よろしければサポートをお願いします。活動費用とさせて頂きます。