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ドイツの伝統菓子


クリスマスといえばフランスはパンデピス、ドイツはシュトーレンが食べたくなりますが、みなさんはいかがでしょう?


私は2002年時、イタリアの旅行へ行った際、現地の方に「クリスマスはシュトーレンです」と言われたのを今でも覚えています。


クリスマスになる1ヶ月前にシュトーレンを作成もしくは購入をし、クリスマスまでに一切れ一切れ食べて、クリスマスに食べ終わるそうです。

大家族になると、とても長くて大きなシュトーレンをみんなで分けて食べるんだとか。


当時、口にしたシュトーレンの味は、少し弾力と硬さのあるもちっとした食感と、香ばしいスパイスの重みと粉砂糖の甘味が口の中に優しくふわっと広がって、たまに感じるフルーツの酸味が絶妙に次の一口をそそる。

今まで食べてきた自分のケーキの考えを180度変えられた経験をしました。

そうなんです。オブラートに包まず表現するならば、
「うぉおおおおおおシュトーレン最高じゃぁああああん!!」となったんです。


ヨーロッパから帰国したのは春。
翌年、クリスマス付近に日本でシュトーレンを探しました。
しかし、当時は全く売っていませんでした、シュトーレン。

あの、岩のようなフォルムに、白い粉雪がかかった岩石のような物体。
見た目は愛らしいものではないです。
何故か?それは、パンだから!
シュトーレンは、ケーキではないのです。

現代のようにインターネットもあまり普及していない時代。
当時は探しても探しても、シュトーレンのレシピはわからず…。

しかし、今はシュトーレンが手軽に手に入るようになりましたね。
色々な文化の食を楽しめる日本は素敵だなぁと常々感じています。

ついつい、私のシュトーレン愛を語ってしまいましたが、
今回は、ドイツのパンのお話ではなく、ドイツの伝統菓子についてです。

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◇ドイツ菓子の特徴◇

とにかくシンプルで大きい!

●「ドイツ菓子の特徴」

・日本のホールケーキの2倍、
  直径30cmが平均の大きさ(大きい!)

・「素朴で優しい味」と表現されるくらい甘さ控え

・見た目シンプル

・カラフル× 生クリーム×

・ドライフルーツ、アーモンド、香辛料を使っている

ドイツのお菓子は、ドライフルーツがポイントです。
乾燥させたドライフルーツを、ラムやラズベリー、オレンジピールなどをラム酒につけ、ケーキに焼き込みます。
シナモンナツメグのスパイスで寒い冬を越せるように。

「体が冷えないように、心からあったまる様に」という伝統的な優しさを感じますよね。

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◇「ドイツ菓子のおおまかな種類」◇

■トルテ

■クーヘン

■マジパン

■クッキー

大きく分けると、この4つになります。

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◇「トルテ」◇

・トルテはクリームやフルーツがはさんであるお菓子

・基本はバタークリーム

・デコレーションしているお菓子

・冷やさなくていいケーキ

本来、ケーキは作ってから冷やすほうが美味しいとされています。
出来立てよりも1日ほど冷やしてから食べるのが美味しいのがケーキの特徴です。
しかし、「トルテ」は冷やさなくても美味しいケーキなのです。



代表的な「トルテ」


●「シュヴァルツヴェルダーキルシュトルテ」

●「フランクフルタークランツ」


シュヴァルツヴェルダーキルシュトルテ

●「シュヴァルツヴェルダーキルシュトルテ」

・1930年代からドイツ全土に広がった

・「キルシュヴァッサー」という
  サクランボから作られた蒸留酒を使用

・生地は「キルシュヴァッサー」を、
 染み込ませたカカオスポンジ
 (黒いスポンジケーキです。チョコ味)

・瓶詰サクランボと生クリームを挟む

・削りチョコレートとサクランボを飾り付けたケーキ

「シュヴァルツヴェルダーキルシュトルテ」
→日本語翻訳→「黒い森のサクランボ酒ケーキ」

「黒い森のサクランボ酒ケーキ」と言われると、多少想像しやすいでしょうか?白いクリームの上にシロップ漬けのダークチェリーが置かれたケーキです。


●「フランクフルタークランツ」

・ドイツで古くから愛されているケーキ

・花輪の形(リングの形)

・旧西ドイツで1950年ころから作られるようになった

・ケーキの名前に入っている「フランクフル」は、
  ドイツの土地名「フランクフルト」

・バタークリームでやジャム、ゼリーで作られている

・白いバタークリームでおおわれていることから、
 純白の王冠と呼ばれている。

上から見るとこのようになっています。

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◇クーヘン◇

・シンプルな焼き菓子

・代表的なお菓子は、
 日本でも良く食べられている「バウムクーヘン」

・丸い形をしていて、何層にもなっているケーキ

みなさんご存知ですよね?
甘くておいしいお菓子です。
はがして食べる?そのまま食べる?

代表的な「クーヘン」


●「バームクーヘン」

●「レープクーヘン」


バームクーヘン

 ●「バームクーヘン」

・薄い層が何そうにも重なっているケーキ

ドイツでは、国立洋菓子協会が定めたバウムクーヘンの定義があるそうです。

国立洋菓子協会が定めたバウムクーヘンの定義=バウムクーヘンの基準
をクリアしたものだけが、バウムクーヘンとして認められているそうです。
バームクーヘンに対する愛と歴史が深いのがわかりますね…。


●「レープクーヘン」=レーベンクークーヘン=生命のケーキ

・ヘンゼルとグレーテルのお菓子の家作られていた!

・クリスマスを飾る代表的なお菓子

・クリスマス時期にしか販売しないお店有

・シナモンやナツメグ、グローブ、アニスなどの香辛料たっぷり

・アーモンド、クルミ、ナッツ類、レモンピール、
 オレンジピールの柑橘類だっぷり

・チョコレートなどで風味づけ

・はちみつをたくさん使われているので
 もっちり、しっとりと

・スパイスこってりこっくりパンチの焼き菓子


●レープクヘン・シュミット(お店)

・レープクヘンの専門店(聖セバルドゥス教会近郊)

・ニュルンベルク本店は、90年以上の歴史!!

・チョコレートを使ったレープクーヘンが
 美味しいそうです

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◇マジパン◇


日本でも良くサンタさんがケーキに乗っていますよね。

・ドイツのお菓子では欠かせない
・材料として扱われる場合が多い

・砂糖とアーモンドをシロップに混ぜたもの

・マジパンのまま食べることもある

・色付けなどをして形成して食べる

・ケーキの上に乗せたるする人形(サンタさん!)

名前がおもしろいですよね。
マジで、パン?
と、初めて知ったころは思ってしまいました。

日本のマジパンは硬いですが、ドイツのマジパンはアーモンド風味で柔らかいです。



*代表的なマジパンが使われたお菓子


●「ドミノシュタイネ」

●「マジパンカルトッフェル」

●「ニーデレガーのカルトッフェルン」


ドミノシュタイネ

●「ドミノシュタイネ」=旧東ドイツのお菓子、アップルゼリーをはさんでチョコレートコーティングしたお菓子



マジパンカルトッフェル

●「マジパンカルトッフェル」=カルトッフェルは「ジャガイモ」の意味
見た目がジャガイモに似ている!


●「ニーデレガーのカルトッフェルン」=シナモンの粉がかかってる


*マジパンの材料


・材料は2種類

・「マジパンペースト」
 
    砂糖とアーモンドを粉末状にしペーストにしたもの
    砂糖:アーモンド=5:5


・「マジパンローマッセ」

    アーモンドンの粒を荒めに砕き砂糖と混ぜたもの
    アーモンドをより強く感じることのできる材料
    砂糖:アーモンド=3:7
    アーモンドの分量が多い

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◇ドイツのいろいろな「クッキー」◇

ドイツのクッキーの使い方はおしゃれです。

クリスマスの時期にクッキー焼いて→クリスマスツリーに飾り付ける

映画などで見たことはありませんか?


∈∋
∈★∋
∈☆≡∋
∈★≡★∋
∈☆≡☆≡∋
∈★≡★≡★∋

ジンジャークッキー人形や、星のクッキーを
家族でクリスマスツリーに飾り付けている映像など。

バニラレキプフェル

●「キプフェル」

・さくさく!ほろほろ!

・三日月形(バニラレキプフェル)、角笛の形

・ヴァニラ(バニラ)キプフェルは、
 クリスマスに販売される伝統的クッキー

・粉砂糖、シナモンなどのスパイス、
 アイスクリームやシロップで好みの味に調整する

・サクサクのクッキー

・アーモンドとほんのりバニラの香り


ツィムトシュテルネ

●「ツィムトシュテルネ」=シナモンスター

・シナモンのあじが強い

・ナッツがたっぷり!

・しっとり!

・星の形

・クリスマス時期に販売

●「シュペクラツィウス」

・スパイスの香り

・ドイツではパン屋でも購入可能

・クリスマスに販売


シュプリッツゲベック

●「シュプリッツゲベック」

・さっぱり!

・絞り出しクッキーです。

・日本でもよく売ってるアレ

●「ココスマクロ―ネン」

・ココナッツクッキー

・さくさく!


ヌスエッケ

● 「ヌスエッケ」

・くるみやヘーゼルナッツ

・なっつナッツナッツ

・チョコがかかっているもの有

・ジャムをつけて食べるのも

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いかがでしたでしょうか?

ヨーロッパ地方は、質素なお菓子が多いです。
ドイツのお菓子もそうですね。

派手なものやデコレーションが象徴しているデコデコはしていないが、
おしゃれなお菓子が多いです。

古い時代から、冬を越すために、食材をたくさん買い込んで、家族で料理を楽しみ、家の中に備蓄をする文化だと聞いています。

そのため、日持ちする焼き菓子ができて、少しづつみんなで食べて冬を越したのだとか。
ドイツの素敵なお菓子は先任の知恵や家族への愛が作りだしたものなのですね。

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