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【こんな映画でした】91.[シェーン]

2021年 3月12日 (金曜) [シェーン](1953年 SHANE アメリカ 118分)

 ジョージ・スティーヴンス監督作品。言わずとしれた西部劇の名作。アラン・ラッド(撮影当時39歳)の代表作。1990年10月18日に観たとの記録があるが覚えていない。いやそれ以前に、もっと昔に観ているような気もするのだが、錯覚かもしれない。

 ともかく音楽は一度聴いたら耳に残るものだから。映画の始まりとともにずっとあのメインテーマが流れている。なるほどこれなら記憶されるのは当たり前だ。ストーリーは覚えてなかったが、ラストシーンだけは知っている、と思っていた。

 ところがそのラストシーンも記憶違いだったのだ。時間も場所も違ってた。私の記憶では、朝、彼らの家から出て行くシェーン。そしてあの有名なジョーイの「シェーン、カムバック!」、と。

 実際は、酒場での闘いが終わった後、つまり夜であり、その酒場から立ち去っていくシェーンに「シェーン、カムバック!」、と叫んでいたのだった。これだけはまったく大違いだった。

 配役では母親役にジーン・アーサー、悪役ウィルソンにウォルター・ジャック・パランス。ジョーイ役は撮影当時10歳のブランドン・デ・ワイルド。子役なのに一つも可愛くない?! と思ってしまう。しかしあと動物も出てくるので、子役に主役が食われるわけにはいかないので、あの程度でいいのだろう(笑)

 しかし、あらためて観てみて、上手く作られているなと感心した。ライカー兄弟のことも、ひたすら悪人とはせずに彼らなりの理由・言い分があることをきちんと言わせている。そうなるとスターレットなどの開拓者が一方的にライカー兄弟たちの開拓した土地を自分のものにしていったとも言えるのだ。たとえ法的な保証があったとしても。

 それともう一つシェーンが、ジョーイの母親を好きになり、その母親もシェーンのことが好きに、という解釈があるようだ。私はそうは思いたくない(人間的な好感を持ったことは間違いないが)。そんな深読みは美しくないだろう。折角、良い感じの西部劇なのに。

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