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【こんな映画でした】555.[陽のあたる教室]

2020年 4月18日 (土曜) [陽のあたる教室](1995年 MR. HOLLAND'S OPUS アメリカ 143分)

 監督のスティーヴン・ヘレクは、すでに[ギリーは幸せになる](2016)で観ている。ホランド先生役は、リチャード・ドレイファスで、撮影当時47歳。30歳から60歳までを演じる。老けた時のメーキャップはすごいものだ。その妻のアイリス役は、グレン・ヘドリーで、撮影当時40歳。

 1965年から1995年までの30年間を描く。その時々のニュースフィルムも。ベトナム戦争やジョン・レノンの暗殺が影を落とす。特に教え子がベトナムで戦死したシーンなどは、教師としては辛いものがあったろう。なおその彼は黒人であり、やはりこのベトナム戦争での黒人の死亡率は高かったということだろう。

 ラストで音楽や美術・演劇などの授業がすべて予算の関係でカットされることになり、ホランドもクビになる。でラストシーンはそれまでの教え子たちが講堂に集まって、彼との別れを惜しむことに。これは地元の同じ学校で、ずっと勤めていられるからである。そして彼らがずっとその地元で生活をしているからでもある。だから学校の伝統も生まれ、地域の人々からも大事にされるということになるのだろう。

 日本の、それも公立学校ではまず難しい。もちろん昔はそうであったが、今や何年か経ったら強制的に転勤させられるのだから、無理だ。

 ホランドの方は、アメリカ映画でもあり、一応のハッピーエンドではある。彼が学校を離れた後、どのような人生を送るのかは分からない。またニューヨークに送り出したローウィという女の子も、どうなったことやら。

 とまれこういう教師もの・学校ものというのは、いつの時代でも受けるのだろう。[チップス先生、さようなら]も。

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