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【こんな映画でした】734.[ムッソリーニとお茶を]

2020年10月17日 (土曜) [ムッソリーニとお茶を](1998年 TEA WITH MUSSOLINI イタリア/アメリカ 117分)

 軽いコメディなのかと思って手に入れ観た次第。とんでもなかった。シリアスもいいところ。『映画で読み解く「世界の戦争」 昂揚、反戦から和解への道』(佐藤忠男 2001年)に紹介されていたもの。

 あの[ロメオとジュリエット](1968)のフランコ・ゼフィレッリ監督作品。主演女優はシェール、撮影当時52歳。初めて。私から見れば異色な女優。狂言回しの私生児ルカは、ベアード・ウォーレス(幼い時は別人)。

 女性が多く出演している映画だが、主なところはジュディ・デンチとマギー・スミス。いずれも撮影当時63歳。貫禄十分。それとメアリー役のジョーン・プロウライトは撮影当時68歳、初めて。

 元イギリス大使夫人ということで、ムッソリーニに会いにいくというのだが、これは事実なのかどうか分からない。とまれツーショットの写真を証拠に、部屋に飾ってあった。いざ開戦となると、その甲斐もなく敵国人ということで収容されていくことに。

 政治家が約束を守るはずがない、というオチ。あとイタリアの置かれた第二次世界大戦での立場はややこしい。そこにはあまり触れていない。イタリア人監督は、どのような意図でこのような映画を作ったのだろうか。

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