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【こんな映画でした】647.[ハリーの災難]

2020年 7月 6日 (月曜) [ハリーの災難](1955年 THE TROUBLE WITH HARRY アメリカ 99分)

 原題は「THE TROUBLE WITH HARRY」なので、どうも邦題がしっくりこなかった。「ハリーとのトラブル」とか「ハリーにまつわるトラブル」というのが、本来だろう。邦題ではハリーが主体となっているように思えるが、それは違う。ずっと死んだまま(?)なのだから。

 それはともかく、メインアイテムは「墓の掘り返し」というか、埋めては堀戻し、というのを何回もくり返す面白さだ。どういう趣向で掘り返させるのか、というところが面白い。

 結局、最初の通りに戻すところも。なおヒッチコックはロケが嫌いだったそうで、今作でもどうしても森のシーンや丘をうねっている道路だけは現物を撮影している。それ以外は、森の中でも穴を掘るシーンなどはすべてセットのようだ。

 だからハリーが、森の中で寝そべっている(死んでいる)シーンはロケで撮ったのとセットで撮ったのを交互に見せている。どうしてもセットは、セットである。

 たといヒッチコックの作品でも、どこかに破綻というほどではなくても、つじつまの合いにくいところが残り、それはある程度無視して楽しむしかないようだ。作り物であるから、完璧な整合性というのはなかなか困難だということだ。

 俳優陣は私からしたら特に有名な人はいず、せいぜい後の出演映画で知ることになったシャーリー・マクレーンくらいだ。

 なおカメオ出演は、私は気づかなかったが、解説によるとやはりあったようだ。これを推理するだけでも面白いと言えば、面白い。あとで確認すると、今回は売店の横を歩いて通り過ぎている。

 あとこの映画で今年2020年に観た映画の数は、140本に。人生で最大の数になりそうだ、今年は。

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