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2022_0402_本読み

<1381字>

冒頭の写真:

パートナーが冬に蒔いて育った小松菜、おいしくいただいてます。

残った株は、あまり大きくならないまま、とうが立ってきたので、全収穫。

洗って水に浸けておいたら、数時間で、つぼみが立ち上がってました!
力を感じました。

咲かせてから、食べようかな。


2年以上続けているzoom音読ですが、今日は特に、ことばの面白さを感じました。



4月2日(土)は以下を読みました。

振仮名ふりがな歴史れきし

今野真二 著
集英社、2006年刊
第四章 明治期の振仮名
第一節 新聞の振仮名
第二節 布告ふこく布達ふたつの振仮名

明治政府が中央から地方へ発令した、膨大な量の「布告」。

ここから、この時代の日本語の姿を浮かび上がらせよう、というねらいです。

文学の研究はよくなされているが、政令や法律の日本語の研究はまだはじまったばかり、とのことです。

文学よりも法律など公的文書のことばの方が、よく整備され秩序だってるはず=研究されてる、のではないかな、となんとなく思っていたので、とても意外でした。

日本語には正書法が無い、とWikipediaに書いてあったのを思い出しました。

(音読した人:山崎)





『学問のすゝめ』

福沢諭吉 著、岩波文庫、
七編 国民の職分を論ず

国民の役目は二つ。国家においては客分、社中(=会社)においては主人。

また、被我同等をこころがけてください。

そんなメッセージでした。

師という字にいくさという振仮名があったのには驚きました。

あとで、こいでさんが、「師団」っていうよね、と指摘され、確かに!と思いました。

(音読した人:めいさん)





『とこしえのお嬢さん』

野見山暁治 著、平凡社

「還ってこなかった妖精」と「とこしえのお嬢さん」という、
女の人のこと、二話。

一人は『阿寒に果つ』(渡辺淳一)のモデル女性。
もう一人は満鉄総裁の娘だという、マドモアゼル(日本語訳だと「老嬢」となる、あの「マドモアゼル」ですね)。

一目見たら忘れられない絵のように、個性がくっきりとあらわされていました。それが、生々しいというのではなく、どこか美しかったです。

(音読した人:こいでさん)





『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』

斎藤倫 著、高野文子 絵
福音館書店
7、きせつは、めぐらないで

引用の詩「海をみにゆこう」(長田弘)の

〈 アイスクリームは死ね 〉

という一節が、えっ?、と印象的でした。

もう一つの詩も、さ(や)っぱりわからない。

「読み手が作る、好きなように作る、というのが「詩」なんじゃないか」

と、こいでさんが言ったけれど、そのことが、今日はとても腑に落ちました。

詩人は、読む人が自由に読みを作れるような、ことばの流れを作って遊ぶ者なのかもしれないです。

(音読した人:きよもとさん)







余談:
ことばを収納しておく本を作る(=製本)のが、山崎の仕事。
絵でいうなら、キャンバスを作ったり、屏風の構造を作ったり、額縁部分を作ったりする役かな。

そんな位置にいると「文字」を物の一部として、物理的に見てる時もあります。

紙があって、

文字があって、(文字で印刷されたことばがあって)

ことばがあって、(声になったり、声にしない音のことばがあって)

それが必ずしも意味に繋がってるわけではない、のが面白いです。



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