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5年『父の仕事』【勤労】の指導案はこうする!

こんにちは。
今日は『5年「父の仕事」【勤労】の授業はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

「働き方改革」が教育界でも叫ばれています。
教師の仕事はとても多く、
多忙です。

教師の本来の仕事はなんなのか、
忘れてしまうほどです。

しかし、そもそも「働く」ことは
どんな意味があるのでしょうか。

働く意義について、
考えていきましょう!

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

C 主として集団や社会との関わりに関すること
「勤労、公共の精神」
5・6年の目標・・・・
働くことや社会に奉仕することの充実感を味わうとともに
その意義を理解し、公共のために役に立つことをすること。

5年生「父の仕事」(日本文教出版)

「父の仕事」あらすじ

ぼくのお父さんの仕事は、電車の運転士。
ある日、お父さんが運転する電車に乗った。
運転席のお父さんに声をかけたが、
お父さんはちらりとこちらを見ただけで、
いつものニコニコ顔は見せなかった。

家に帰ってそのことを尋ねると
「何百人、何千人の命を預かっているんだよ。
仕事というのは、給料さえもらえればいいのではない。」
と答えてくれた。
ぼくは、「お父さん!」と電車で呼びかけたことが、
おそろしいことのように思えてきた。

2 内容項目と教材

・「勤労」とは、仕事のことで、
有償・無償に関わらず働くことでした。

・勤労は重点項目としてこの教科書では扱われています。
前回の「サタデーグループ」では、
無償のボランティア活動についての話でした。
そして今回は、有償の仕事についてです。

・一見、ボランティア活動と運転士は
全然関係のない教材のように見えますが、
ちがう部分と同じ部分を考えることで、
仕事についての理解が深まります。

・例えば、以下の例です。
ボランティアは無償だから、運転士も無償でいいのではないか。
こう聞くと、子どもはどう答えるでしょうか?
☆仕事には変わりないから、無償でやるべき
☆お金を稼がないといけないから、お金をもらうべき。
☆好きなことをしているから、
お金はもらってももらわなくても関係ない?

・このように、共通部分を探したり、
ちがいを考えることで、
仕事とはどういうものなのか、
話し合うことができます。


・「お父さん」の姿を見て、ぼくは
仕事に対する考えを知って改めたのですが、
では、仕事とはどんなものであると理解したのでしょうか。

・また、お父さんの「姿」から学んだのでしょうか。
お父さんの「話」から学んだのでしょうか。
もしくはその両方でしょうか。

・前回、仕事をする意義についてお話ししました。
仕事をする意義は、
①社会的意義(集団のために働く喜び)
②人間的意義(自分が仕事によって成長できる喜び)
でした。
それ以外にも、
③経済的意義(自分や家族の生活を給与によって支える喜び)
④文化生産的意義(人の役に立つものを生み出す喜び)
があります。

・この4つの中で、お父さんは仕事について
どれに対する喜びが一番大きいと思いますか?

・お父さんは「責任」について話しているので、
①社会的意義を大きく感じているでしょう。

・ということは、③経済的意義は不要なのでしょうか?
②人間的意義は考えていないのでしょうか?
これは、仕事や人に対する考えによって
大きく変わります。

・世の中には、好きではないが稼げる仕事をして、
③経済的意義を大きく感じている人もいます。
反対に、お金はあまり気にせず、
④文化生産的意義に重きを置いて、
伝統や文化を継承することに
人生の全てをかけている人もいます。

・①~④は、人によって考えは違いますが、
共通して言えることは、
『人と人が協力して仕事が成り立っている』
ということです。

・どんな仕事も、必ずその先には、
「人」がいます。
お父さんの仕事も、お客さんへ意識が向いていますよね。

・『勤労、公共の精神』の根本は、
「親切、思いやり」なのです。
この部分に、議論の末にたどりつくと、
仕事に対する考えがさらに深まることでしょう!


3 導入

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