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5年「いこいの広場」【善悪の判断、自律、自由と責任】の指導案はこうする!

こんにちは。
5年「いこいの広場」【善悪の判断、自律、自由と責任】の指導案はこうする!
このテーマで教材解説をします。

今回の内容項目は、
Aの視点「善悪の判断、自律、自由と責任」です。

な、長い・・・。
そして難しそう・・・。

大丈夫です。
この項目は、3つに分けると
理解が早いです。
①善悪の判断
②自律
③自由と責任

この3つのうち、
どれかに必ず重点が置かれます。

今回の教材の重点はなにか、
それが決まれば、
8割は授業計画ができたも同然です!

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

A 主として自分自身に関すること
「善悪の判断、自律、自由と責任」
5・6年の目標・・・・自由を大切にし、自律的に判断し、責任のある行動をすること。

6年生「いこいの広場」(光村図書)

あらすじ
ぼくの家の近くには
小さな広場が「いこいの広場」ある。

ぼくが広場のはしで、弟とおもちゃで遊んでいると
2人の中学生がやってきて、キャッチボールを始めた。

すると突然、
「野球はもっと広いところでやってくれ」と
おじさんが注意をした。

「バットを振っているわけではない」等と
中学生は言ったが、おじさんは「それでも危ない」と譲らない。

黙っていた中学生が
「うるさい人のいないところを探そう」と
別な公園に行くことを提案して、
行ってしまった。

静かになったいこいの広場で、
ぼくは中学生たちの会話を思い起こして考えた。

自分だったら、なんと言っただろう。

2 内容項目と教材

「自由と責任」に重きを置く

この教材は、内容項目にある
①善悪の判断
②自律
③自由と責任

のうち、③自由と責任に重きを置いて考えましょう。

主題に「自由と責任」とあるので、わかりやすいですね。

内容項目にによっては、
このように重きを置いて考えることで、
授業の組み立てがしやすくなり、ブレなくなります。

・「希望と勇気、努力と強い意志」
・「正直、誠実」
・「公正、公平、社会正義」

これらの内容項目は、何に重きを置くかを考えて授業を組み立てるかを、
まずは考えましょう!

人のことを考えない自由は、「自分勝手」

中学生は、バットを振っているわけではない、と自分たちの理由でキャッチボールを、いこいの広場で始めます。
確かに、中学生の言うことも一理あります。

しかし、なんだか中学生の言う事は違和感があります。
本当に、広場でキャッチボールをしてもいいのか、と。

また、おじさん側の立場でも考えます。
いこいの広場は公共のものなので、
みんなが自由に使えます。

つまり、中学生がキャッチボールを
することも自由なのです。


ということは、
おじさんが中学生を注意することは
中学生の自由を奪っていることになります。

果たして、おじさんが注意することは、
正しいのでしょうか?

自由は自由でも、相手のことを考えない自由は「自分勝手」と言います。

・「自由帳」というノートだから、人の自由帳に「バカ」と書く。
・何をしても自由なのだから、夜中に外で大声を出す。
・自由なのだから、列に横入りをする。

どうでしょうか。
これらは全て、「自由だから」を理由に行動していますが、
どれもダメなことですよね。


なぜか。それは、自由に行動はしているけど、
ルールを破ったり、人に迷惑をかけたりしているからです。


上の例では、自由に行動していますが、
「自分のこと」しか考えていません。


・自分がよければいい。
・自分が楽しければいい。

こういった思いが感じられます。
相手の迷惑なんてどうでもいい、と思っていそうですね。
本当の自由とは?

では、「本当の自由」とは、なんでしょうか。

シンプルに、「人・未来のことを考えた行動」が自由です。
もっというと、先を予想して、
何が起きても自分で責任をとれること。
これが本当の自由なのです。

中学生は、キャッチボールという
自分たちなりに危険ではない遊びをしていましたが、
もしも人に当たって怪我をしたら
自分たちでは責任のとりようがありません。

対して、中学生を注意したおじさんは、
中学生が仮に怒っても
自分で説明をして対処できるので
自由な判断の裏には
「責任」がついていることがわかります。

中学生は、結局は広場を離れてしまい、
この教材の中では気づきがありませんが
誰かが怪我をしたり、取り返しのつかないことが起きたら
気がつくのでしょう。

その時に気がつくんです。
「自分たちの自由な選択には、責任が伴っていなかった」と。


本当の自由とは、相手や未来のことを考えること。
このことをポイントとして押さえる授業をしましょう!

3 導入

T:教師 C:子ども

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