【2021新入社員研修日記】42日目〜59日目

1日目〜41日目は以下。


42日目

【講義内容】
・個人開発(1日目)
各々自分で作りたいものを考えて、今までに習った技術を使ってWebアプリケーションを作成する。期間が1週間程度しかないので、なかなか厳しいと思うけれど、頑張ってください。

・グループディスカッション(6日目)
全員参加して積極的に発言しよう。

【講義以外】
・勉強したいことが多すぎる
勉強しなければいけないことが多すぎて、何を勉強したらいいのかわからないという状態の人がいる。これは、ちゃんと勉強している証拠。一般に、勉強はやればやるほどわからないことが増えていく。なので、勉強したいことが多すぎる状態は不安に思おう必要はない。むしろ、勉強したいと思うことが数えられる程度しかない人ほど、勉強が足りていないと焦る必要がある。

・何を勉強すべきか
何を勉強するべきなのか、明確な答えはない。あったらむしろ教えて欲しい。一つだけ言えるのは、根本的な技術(プログラムがどうやって動いているのか、ネットワークがどうやって繋がっているのか、など)は、学んでおいて損はないと思う。現場で直接役に立つことは少ないが、新しいことを学んだり、思わぬ不具合が起きた時に役に立つのは、根本的な技術の方。

・リーダーの資質
色々あるが、個人的に大事なことが2つあると思う。
1. 面倒な仕事、難しい仕事を率先して取り組む
2. 人を頼る(信じて任せる)
1は、人がついて行きたくなるために大事。楽ばっかりしているリーダーには多くの人はついていきたいと思わない。
 2については、リーダーがどれだけ優れた人であっても、1人でできることには限界があって、人を巻き込むことでしか大きな成果は出せない。その上で他の人を信じて仕事を任せることが必要。
この2つのバランスがちょうど良くとれている人が、優れたリーダーなのではないかと思う。

【感想】
午前中はみんな比較的静かで、午後から急激に質問が増える。バランスよく質問に来てくれたら、と思うけれど、なかなかそうはいかない。
みんなデータベース設計に苦戦している。講義でも1日しかやっていないし、経験がないとなかなか難しい分野。DB設計はもっと講義の日数を増やす必要があるのかもしれない。
アシスタントちゃんが2週間ほど別の仕事で教室に来れていなかったのだけど、この日からうちの教室に戻ってきた。1人で寂しかったので嬉しい。

43日目

【講義内容】
・個人開発(2日目)
・グループディスカッション(7日目)

【講義以外】
・進捗率の出し方
個人開発の進捗率の出し方が人によってバラバラだし、整合性がとれていない人も多い。残りの日数から予定の進捗率を算出し、全体の作業量から今の作業量の割合を考えて、現在の進捗率を出しましょう。

・準備
何度も言っているけれど、仕事の成功率はどれだけ準備したかで決まる。何をもって準備なのかは、仕事の内容次第で変わる。
スピーチの場合、資料作成や練習、本番環境での確認などが準備になる。
ディスカッションの場合、何をいうか、意見を準備するのはもちろんのこと、なぜその意見なのかの理由と、どうやってそれを実現できるかの調査が準備になる。この、どうやって実現できるかの調査ができていない人がいる。調査まで含めてしっかり準備をすること。

【感想】
グループディスカッションが始まって4日目。かなりグループ毎に色が出てきた。以前、9タイプ診断(性格診断)をやったが、2グループのリーダーが統率者タイプになった。同じ統率者でも、グループの色が全然違う。タイプが同じでも、細かい要素で違いが多く、ここまで真逆のチームになるのだなとある意味で感心。

44日目

【講義内容】
・個人開発(3日目)
・グループディスカッション(8日目)

【講義以外】
・全員でコミュニケーションを取る
ディスカッションで話している人と、そうでない人が明確に分かれるようになってきた。話していない自覚がある人は、ちゃんと自分の意見を言うようにしよう。年齢がバラバラなので、遠慮して言いにくい人もいるかもしれないが、現場に出れば関係ない。Zoomを使うのもありだが、デジタルとアナログを上手く使い分けるようにしよう。

・質問を増やそう
個人開発、午前中は意外と質問が少ない。最大で15分ぐらい問題が解決しなかったら、質問するようにしよう。

・意味を理解する
プログラムを書くとき、1行1行、自分が書いている処理が何をしているのかを理解するようにしよう。プログラムのレビューをするとき、よくわからないけど、コピペして動いています、は通用しない。

【感想】
個人開発をしながらグループ開発の要件定義をしているので、みんな頭を切り替えるのが難しそう。午前中に個人開発、午後一でグループディスカッション、ディスカッションが終わり次第個人開発に戻る、という流れにしているけれど、ディスカッションでみんなと色々と話した後に、個人での開発集中モードに入るのがなかなか難しいらしい。気持ちはわからないでもないけれど、プログラム開発は朝の集中できる時にがっつり進めた方が個人的には効率がいいと思うので、ディスカッションをどの時間帯に入れるかは正直難しいところ。。

45日目

【講義内容】
・個人開発(4日目)
・グループディスカッション(9日目)

【講義以外】
・ディスカッション
発言が少なかった人も少しずつ意見を言うようになったとのコメントが増えてきた。その調子で話すことに慣れていってください。実際の現場でチームで開発するときに、チームメンバーとのコミュニケーションは避けて通れない。研修のうちにある程度慣れておこう。

・要件定義のレビュー
ぼちぼち要件定義書が出来上がってきた。要件定義のレビューは、そのシステムを使うユーザーの視点で見るので、その辺を意識するようにしましょう。

・優先順位
個人開発は、時間がなくて一部機能を削ることになる人も出てくると思う。その場合は、作っていて楽しい方を選択しよう。あるいは、自分の成長につながるものとか。

【感想】
作っているものがWebアプリなので、JavaScriptを使っている人が多い。Javaがある程度理解できているなら、JavaScriptを学習してさらに知識を増やすことには大きな意味があるけれど、研修でがっつり扱っているJavaやSQLの知識が浅いにも関わらず講義で扱っていない技術を使いたがるのは一体何なんだろうか。
人間、1回だけ言ってもそれが伝わって変わることはほとんどない。同じことを何度も繰り返し伝えることが大事だよな、と改めて思う。

46日目

【講義内容】
・個人開発(5日目)
発表
・グループディスカッション(10日目)
発表

【感想】
この日はディスカッションも個人開発も発表で、1日中発表三昧の日だった。グループディスカッションの発表では、各グループが要件定義で決めた作成物の概要を説明。どのグループも要件定義が煮詰まっていないので、ふわっとしているグループが多い。
個人開発の発表は、テーマが人によって個性が出るので見ていて面白い。
この日は1社が帰社日の日で、午後から半分近くの研修生がいなくなった。人が少なくなると雰囲気が変わるね。

47日目

【講義内容】
・グループ開発(1日目)
要件定義とスケジュールの作成
・ビジネスマナー
名刺交換、電話対応

【感想】
この日はグループ開発1日目。途中に2時間程度ビジネスマナーを挟みつつ、要件定義のレビューで1日が終わった。
グループA〜Dの4グループ。1グループ6名。順調にいきそうなグループもあれば、前途多難のグループも。。果たしてどうなる。。
要件定義がしっかりしていないと、その後の工程に響くというのは開発の仕事をしている人の常識ではあるけれど、改めて、要件定義って大事だな、と思った。
そしてグループでの開発を見ていると、誰がリーダーで、どんなリーダーシップを発揮するかもすごく重要だな、と思う。同じグループだとしても、誰がリーダーでも同じ結果になる、ってことにはきっとならないんだろうな、と思った。

48日目

【講義内容】
・グループ開発(2日目)
要件定義、スケジュールの作成、基本設計

【講義以外】
・グループの目標と指針を決めよう
チームで仕事を進めるとき、判断に迷う場面が出てくる。そんなときに、判断の基準となるべき指針があると迷いがなくなる。例えば目標を
「とりあえず完成させる」なのか「技術力向上」なのかによって、優先すべき機能が変わったり、特定の機能をどう実装すべきかが変わってくる。グループで話し合って、目標と指針を決めよう。

・モチベーション管理
チームで仕事をするとき、リーダーがメンバーのモチベーション管理をすることがすごく重要。チームで仕事をするとき、1+1が2になるわけではない。メンバーのモチベーションによって3になることも0.5になることもある。リーダーの仕事はゴールを決めてゴールまで導くことだが、一人一人の歩くスピードを上げるには、モチベーションを上げていくことが大事。

【感想】
グループの目標やモチベーション管理が大事だという話をしたけれど、話をした後にすぐにそのことについて話し合うグループもあれば、無視してそのままいつも通りに作業に入るグループもある。この辺はリーダーの素直さがそのままグループの色として表れているんだろうと思う。やはりリーダーを誰がやるかは大事だね。
順調に進んでいるグループと、作業が滞っているグループがある。技術のレベル感はどのグループも大体同じになりそうな感じでグループ分けしたけれど、チームワークって大事なんだな、と改めて実感。
基本設計(画面の設計)でFigmaというツールが流行っている。使ったことはないけれど、使いこなせたらなかなか便利そう。どうやらHTMLに変換するツールもあるらしい。使いこなせるかどうかが、開発効率化の鍵となりそうだ。

49日目

【講義内容】
・グループ開発(3日目)
基本設計

【講義以外】
・スケジュールの管理方法
やり方はいろいろあるだろうけれど。人日、人月の考え方について話した。Excelを駆使したり、他のツールを使っても構わないので、全体が納得してうまく整合性が取れるようなスケジュールを組み立てて見える化してみよう。

・利己主義と利他主義
利己主義とは、自分の利益を優先して、他人を無視する考え方。
利他主義とは、自分と他人を含めた集団全体の利益を考えて振る舞うこと。学生時代までは利己主義で問題なかったが、社会に出ると利他主義で振る舞うことが必要。仕事をすると、顧客(ユーザー)に対しての価値を提供する必要があるし、チームで仕事をするとき、自分の振る舞いや作業がチーム全体にとって価値があるかどうかを考えることが大事。一人一人が利他主義の考えを持って振る舞うことを心がけること。

・健全なディスカッションを
グループ開発の中で、「空気がギスギスしている」「揉めないようにしたい」というコメントがあった。が、仕事は友達同士での遊びではないので、揉めたって構わない。大事なことは、ユーザーにとっての価値を提供しながら、自分たちにとっても利益になる行動になるかどうか。そのためにはどうするべきなのか、納得がいかないなら自分の意見を主張して、健全なディスカッションをしてください。

【感想】
レビュー三昧。途中からわけわからなくなってくる。
スケジュールを人日で計算してきちんと把握しようとするグループと、なんとなくで進めてそうなグループと、分かれてくる。
なんとなく進めているグループは後になってスケジュールの時間がないことに気づくか、後々振り返っても学べるものがあまりないと知ることになるのだろうか。まあ、失敗から学ぶという意味ではそれでもいいか、と思ったり。

50日目

【講義内容】
・グループ開発(4日目)
基本設計、テーブル設計。
レビュー三昧。

【講義以外】
・情報共有
チームで仕事をするとき、失敗の要因として必ずと言っていいほど上がってくるのが、情報共有不足。些細なことでも、情報共有しておいた方が良いかもしれないと思ったものは、とりあえず情報共有していきましょう。

・チーム間での知見の共有
スケジュールの管理方法、プロジェクトの進め方など、技術以外での知見は各グループ間で情報共有して、知見を貯めていって欲しい。

・準備の大事さ
Excel、Figmaなど、開発の中で使うツールは、使い方に慣れているかどうかで作業効率が大きく変わる。使うと分かっているツール。作成すると分かっている資料、プログラムに関しては、どれだけ準備していたかが成功確率を決める。やると分かっている作業があるなら、空いている時間で準備をして作業がスムーズに進むようにしていこう。

・視野を広げる
設計などの上流工程を経験すると、設計する側の視点を得ることができる。上流工程は新人だとなかなかできない経験なので、グループ開発を通して様々な視点で物事を見られるようになりましょう。

・マナーとは
グループ開発では、困っている人がいたらお互い声を掛けて助け合ってほしい。マナーとは、人に好かれるスキルのこと。そのためにはビジネスマナーのテクニックも重要だが、本質的には、相手が喜ぶことをして、相手が嫌がることをしない。この2つがマナー。エンジニアはIT技術ももちろん重要だが、チームで仕事をしていく以上、人に好かれる技術もすごく重要。研修期間で、人に好かれるためのマナーのノウハウも身につけておこう。

【感想】
この日もレビュー三昧。段々と頭が回らなくなって来る。
Gitで色々と苦戦しているメンバーも多い。やはりGitは研修の序盤から触れてもらって、研修終盤までに慣れてもらう方が良いのかもしれない。
Gitをどうやってグループに馴染ませていくかもグループの色が出る。全員で個人個人Gitを触ってもらって慣れてもらうグループもあれば、グループ内で1人Gitのスペシャリストを作ってその人がグループに展開するという進め方のグループもあったり。見ていて面白い。

51日目

【講義内容】
・グループ開発(5日目)
基本設計、テーブル設計、詳細設計

【講義以外】
・詳細設計
詳細設計に書くことは
「画面の入力チェック」「テーブルの更新仕様」「命名」「処理の流れ」などなど。プログラムを書く人がイメージしやすいように書ければOK。
プログラムを誰が書くかによって、設計書の粒度を変えるのもあり。というか私は結構そうしている。プログラムによって設計書の粒度が異なるのは、品質管理の観点からはよろしくはないんだけど、プログラマーの成長という観点で考えるなら、設計書の粒度はプログラマーの性格やレベル感によって変えるべき。

・Git
仕様書類もGitで管理しておくと後々便利かも。

【感想】
グループ開発になると1週間が本当に早い。今週はレビュー三昧。要件定義や基本設計、テーブル設計のレビューをした。4グループのレビューをしまくっていると、どのグループで何を指摘したかよくわからなくなる。うまくレビューの仕組みを作らないとなー。

52日目

【講義内容】
・グループ開発(6日目)
詳細設計、プログラミング

【講義以外】
・Chromeのディベロッパーツール
開発に入ってCSSやJavaScriptを使うようになると、Chromeのディベロッパーツールをどれだけ有効に使えるかが重要。積極的に活用していこう。

・ネガティブな言動
ネガティブな言動は、意外と周りに大きな影響を与える。ネガティブな感情を抱くことは構わないが、それを表に出して周りに悪影響を与えないように注意しよう。些細なことでグループ全体のモチベーションが下がって、全体のパフォーマンスに影響することもある。

・開発をスムーズに進めるためのルール
1人で悩む時間が増えると開発効率は下がる。Zoomを使って問題点を共有したり、時間帯を決めて共有する時間を決めたりして、開発がスムーズに進む運用方法を試行錯誤しよう。

【感想】
今週がきっと勝負の1週間。頑張れ。
Gitの運用が結構レベルが高い。特に指示したわけではないけれど、ブランチを分けて工夫して運用している。とはいえ、それでもコンフリクトはどのグループも起きている。やはりGitは慣れるまでは難しい。なおさら、最初の方から触れておくべきかもしれない。

53日目

【講義内容】
・グループ開発(7日目)
プログラミング

【講義以外】
・スケジュール管理
スケジュール管理が全体的に甘い。まずは、グループ内の全員が、1日でどこまで進む予定なのかを朝イチで共有しておこう。そうしないと、1日終わった時点で予定より進んだのか、遅れているのかが把握できない。把握できないと、現状が正しく認識できないし、仮に遅れているとして対策が立てられない。うまく役割分担して、スケジュールが正しく把握している人を少なくとも1人以上いる状態を作ろう。

・データの作成
グループ開発では、テストデータも自分たちで作成する必要がある。insert文を作成する必要があるけれど、Excelを使うと効率よくinsert文を作成できたりするので、Excelも有効に活用しよう。SQLのテクニックを使うことで大量のテストデータを簡単に作成できたりもするので、うまく活用しよう。わからなければ聞きに来てね。

・環境構築
システム開発の仕事で最も難しく、かつ時間がかかる、かつ面倒なのが、環境構築の作業。新しい開発を始めるとき、環境構築が最もハードルが高い作業となく場合が多い。環境構築で詰まった点や、それに対する解決策は、グループ全体で共有して全体の知見として残しておこう。

【感想】
研修ではプログラミングの技術はJavaに重きが置かれているので、あまり時間をかけなかったJSやGit、SQLなどの質問が多くなる。JS、SQL、Gitはもっと時間がを使って教えるべきかもしれない。
とはいえ研修期間が3ヶ月だとやはり限界がある。最低でも3ヶ月半、できれば4ヶ月あるといいんだけどな。

54日目

【講義内容】
・グループ開発(8日目)
プログラミング

【講義以外】
・スケジュールの報告
個人個人の進捗は遅れているにもかかわらず、グループ全体で予定通りに進んでいるという謎の進捗報告があったりする。客観的に信憑性のある進捗率を出すのは難しいとは思うけれど、せめて数字だけ見れば整合性が取れるような報告をすること。相手を納得させる報告にすること。

・役割分担
グループの中のリーダーや、技術力があるメンバーはある程度スケジュールに余裕を持たせた方が良い。仕様書の修正や、スケジュールの組み直し、予定外の環境構築のエラーなど、スケジュールに組み込んでいない予定外の作業は必ず発生する。そのような予定外の作業を担当する人は必要になるので、誰か1人ぐらいはメンバーに予定を持たせておくことをお勧め。

【感想】
要件定義やテーブル定義など、結構ガッツリレビューしたけれど、それでも開発をしている中で足りない点が色々と発生している。どれだけ気をつけていても、事前に全てのことを想定して開発することは難しいなと思う。だからこそ、アジャイル開発のような、短いサイクルを回しながら開発を進めていくスタイルが注目されるのはよくわかる。
全体的に質問がすごく増えてきた。

55日目

【講義内容】
・グループ開発(9日目)
プログラミング

【講義以外】
・エンジニアの単価の話
地域とか会社とか個人にスキルによって、エンジニアの単価(1ヶ月でいくらもらうか)が変わってくる。
自分の単価がいくらなのかを知っておくと、働く意識も変わってくるかも。現場に出た時には、自分の単価がいくらなのかを知っておくのも良いかと。
グループ開発でも、開発物をいくらで売れるかを考えなら開発をするといいかもしれない。

・課題の共有
グループ開発の中で、課題を洗い出して共有するという作業ができていないように思う。課題管理表などを作成して、課題を共有する時間を作っても良いと思う。

【感想】
みんなプログラミングの作業に集中してメンバー間のコミュニケーションが少なくなっている。目の前の作業に追われて視野が狭くなっているのかもしれない。よくない傾向。
少なくとも、リーダーだけは全体を俯瞰で見て、冷静な判断ができるような状態でなければ、チームはいい感じに回らない。
そう言う意味では、今年はリーダーらしいリーダーがいない。
まぁ、1グループ6人で例年より人数が多いので、まとめるのが難しいというのはあるかもしれないけれど。

56日目

【講義内容】
・グループ開発(10日目)
プログラミング、結合テスト。みんな余裕がなさそう

【講義以外】
・機能を削る場合の相談
物理的に時間が足りなければ、機能を削るという判断になるグループもあると思う。その場合、納得できる相談ができるようにしよう。現在スケジュールがどのぐらい遅れているか、その機能を削ることでどれだけスケジュールに余裕ができるのか、その機能を削ることでどのような影響があるのか、を納得できるように相談してください。

【感想】
みんなすごく余裕がなさそう。やはりグループ開発が2週間しかないのは時間的に難しいよね。
例年、グループ開発の時は土日にも研修会場に来て作業をしたがる人が多い。今年は、個人個人で家でやるという人が多く、部屋を開けずに済んだ。
私としては休みの日に出社しなくていいんで楽ではるんだけど、それでいいのだろうか、という不安もある。
個人個人で作業ができるのなら、それはもうグループ開発ではなくて個人開発の寄せ集めで、何のために複数人でチームを組んだのだろうか、という話になってしまう。
そういう意味でも、今年はやはり、まとまりがないチームばかり。イコール、リーダーらしいリーダーがいないということに集約される。

57日目

【講義内容】
・グループ開発(11日目)
結合テスト。そろそろグループ開発も大詰め。明日からは最後の成果発表会に向けての発表準備となるため、開発自体はこの日で終わらせなければいけない。

【講義以外】(この日は話はしていないけれど、話したかったこと)
・リーダーに焦りは禁物
リーダーに大事な能力は、現状を正確に把握して冷静な判断を下すこと。リーダーが焦っていたらチームは回らなくなる。

・手戻りが発生する原因
作業の手戻りが発生する原因のほとんどは、確認不足。早めに確認を何度もして、できるだけ手戻りが内容に仕事を進めることが大事。

・相手に期待しない
悪い意味ではなく、この部分は伝えなくても相手が空気を読んでやってくれるだろう。とは思わない方が良い。ちゃんとコミュニケーションをとって、意思疎通できるようにしましょう。

・リーダーに必要な能力
リーダーに必要な能力、ズバリ抽象化能力。システムを効率よく開発するには、全体を把握して、共通となる処理を早い段階で見つけ出して設計しておくことが重要。可能なら、リーダーは共通している部分の開発に専念して、他のメンバーで個別の機能を作るのが理想かも。

・難易度の高い機能
全体的に、難易度の高い機能を後に回す傾向がある。進め方としてどうなんだろう。難易度が高くて、優先度が低い機能ならそれでもいいかもしれないが、難易度が高くて優先度が高いものは、先にやっておいた方が良い。スケジュールの観点からも、不確実性の高いものを先に着手して、予測不能なものを減らしておくことで、後々のスケジュール管理を楽にすることができる。

【感想】
みんな作成しているのがWebアプリケーションなので、ブラウザからIPアドレスを打ち込めば動かすことができる。IPアドレスを教えてくれと頼んでも教えてくれなかったので、同じネットワークのIPアドレスを総当たりでブラウザのURL入力欄に総当たりで試して、全グループのシステムに侵入して色々と遊んでみた。
期間も短いしレビューもしてないから仕方ないかもだけど、全体的にユーザビリティは低いなーと思ってしまう。。
成果物のレビューをするか、あるいは、基本設計の段階でHTMLとCSSで完成形のモックアップを作成してもらって、それをがっつりレビューしておく方が良いのかもなー、と思った。
いずれにしても3週間以上の期間がないと実現は難しいけれど。

58日目

【講義内容】
・グループ開発(12日目)
グループ開発の振り返り、発表資料の作成、発表練習。
朝イチで1時間ほど開発の振り返りをしてもらった。
ゴール(目標、目的、コンセプト)の再確認、達成できたかどうか、テーマ毎の良かった点・課題点、課題に対する改善策について話し合ってもらった。

【講義以外】
・本番のつもりで練習する
練習でできないことは本番でできない。練習であるが、本番のつもりで練習すること

【感想】
いよいよ明日は研修最後の発表会。この日は発表に向けての準備・練習の日。朝一はふり返りの時間を取ったが、案外ディスカッションが盛り上がっていない。次、同じようなプロジェクトを経験した時、果たして同じ失敗をしないように行動できるだろうか。
なんというか、発表前というのに緊張感がない。。
私の講師としての空気が緩いからこういう時に締まりがないというのもあるかもしれない。けれど、根本的にはやはりリーダーの判断力と決断力のなさに起因しているのではと思ってしまう。今年の総括は、「リーダーがいない年」になるなー。

59日目

【講義内容】
・グループ開発(13日目、研修最終日)
午前中は発表練習。午後は研修最後の成果発表会。研修生の会社の上司・先輩が見に来た中で、グループ開発で開発したプログラムをデモしつつ、研修で学んだことをお披露目する日。
発表が終わった後は、片付けをして、みんなでお菓子を食べながら軽くお疲れ会。

【講義以外】
・最終日なので、後悔のないように楽しんで
最後だから、あまり話すこともない。緊張はすると思うけれど、しっかりと準備をして、緊張すらも楽しんでやり切って終わってもらえればと思う。
・3ヶ月お疲れ様でした
研修で学習したことは業務レベルに比べれば基礎の基礎。
学ぶことを忘れず、技術を身につけて仕事を楽しめるようになってください。

【感想】
朝の午前中、最後の日だけど、あんまり緊張感がない。。
リーダーがいないなー、の一言に尽きる。
本番はどうなるんだろう。と思っていたけど。
本番は、みんなの会社の社長をはじめとする上司たちが来るので、流石にそれなりに緊張している。
目立った失敗もなく、どのグループもそれなりにいい感じに終われたのではないかと思う。

成果発表会は私が司会進行を勤め、各グループの講評やグループ開発全体の総評を話した。去年は緊張してかみかみだったけど、今年はあんまり緊張しなかった。緊張しない方がいいっちゃいいけど、慣れって怖いなと思った。

研修が終わった後は、みんなで雑談しながらお菓子食べてお疲れ会。
例年は居酒屋で最後の打ち上げがあるけれど、今年は緊急事態宣言中ということもあって打ち上げがなくなったので、お菓子を食べながらこじんまりとお疲れ会を実施。みんな研修大変だったと思うけど、明日からがスタートライン。頑張ってください。研修お疲れ様でした。

まとめ

新入社員研修の講師を務めるのも今年で4回目。今年もコロナ禍ということもあり、どうなることかと思うところもあったけど、大きな問題もなく、無事終了することができました。
来年以降の研修をより良くしていくための改善案もかなり色々と思うところがありましたが、これはまた別の記事にまとめていこうと思います。

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