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4. 『見える化』する

現場でたくさんの会議やミーティングに関わってきた中で、うまく進まない原因の1つが「実はよく分かってない」という、恐るべき事実があることに気がついてしまいました

それは会議・ミーティングの参加者だけでなく、ファシリテーター(いわゆる「司会・進行役」)自身もよく分かっていないまま、無意味に時間だけが過ぎていくという、何もプラスにならない、誰もハッピーにならない時間を、いまだに『会議』『ミーティング』と呼び、そう思い込んでいることです

気がついてしまったこの事実を受け入れるのにはある意味勇気も必要でしたが、「もしかしたら分かってないんじゃないか?」と感じたことで、「じゃあどうすれば分かるだろう?」という問いに変わり、新たな発見・・・というのは大げさですが、改めて気づいたことがありました


1. 終了時間

この会議・ミーティングは何時までするのか、すなわち、話し合える時間は何分あるのかということを明確に示します

「当たり前じゃん」って思ったかもしれませんが、これが曖昧なままの会議・ミーティングって案外多いんです

始めにこれをきちんと明確にし、場合によっては参加者全員が見ることのできるホワイトボードに書くこともあります

また、「少し考えてみてください」とか「隣の人と伝え合ってください」といった場面でも『2分間でお願いします』ときちんと示すようにしています

ちなみにボクは・・・

飲み会や、自宅に友達が遊びに来たとき・お邪魔させてもらったときなどでも、できるだけまず始めにきちんと終了時間を言ったり、聞いたりします

時間は有限だからこそ、その中でできるだけよいものを生み出したいと思っているからです


2. ゴールを決める

終了時間が決まったら、その終了時間にどうなっていることがその会議やミーティングのゴールなのかを示します

話し合う内容と決めなければいけないことがはっきりしている場合も確認を兼ねて行いますが、そうでない会議やミーティングのファシリテートをする場合には、特に意識をして『ゴールの設定』をすることが多いです

カーナビで目的地の設定をせずに車を走らせるようなもので、道を間違えたり、同じところをグルグル回ったり、とんでもないところに到着してしまうことも考えられます

逆に、その過程自体を大切にしたいときには、「終わったときにどんな気持ちになってたら最高だろう?」というしつもんで感情へアプローチするなど、自分(自分たち)でゴールを決めさせることもあります

目的や目標が必ずないといけないわけではありませんが、限られた時間の中である程度の答えや結果を出すことが必要な会議・ミーティングでは、ゴールを示すことでより意義のある発言を引き出すことにつながると思います

先ほどの『終了時間』とともに、参加者全員が見ることのできるホワイトボードなどに書くとより効果的です


3. キーワードで書き出す

その会議やミーティング中に出てきた意見を、誰の目にも見えるようにすることはとても効果があると思います

聞いたことは案外すぐ忘れてしまい、簡単に脱線するからです

かといって、議事録のように全ての意見を書き出す必要はないし、現実的ではありません

そこで効果的なのが『キーワード』です

文章ではなく、単語で書き出していくだけでも、それを見ている参加者は勝手に頭の中でイメージをふくらませています

たとえば・・・

『冬』『あったかい』という2つのキーワードを見たときに、人によってそれぞれイメージしたものが違うと思います

ストーブ、こたつ、温泉、お鍋、セーター、マフラー、手をつなぐ等々

じゃあそこに『身体の中から』という新たなキーワードが加わったらどうでしょうか?

イメージが変わったり、広がったり、深まったりするのを感じられたと思います

これが「冬をあったかく過ごすにはやっぱりサッカーが一番」と書き出してしまうと、次に浮かんでくるイメージがかなりしぼられてくると思います

意見をそのまま書き出すのではなく、あえてキーワードにすることでイメージが限定されることなく、色々なアイデアにつながる可能性が高まります


4. Mind Map

ここまで『終了時間』『ゴールを決める』『キーワードで書き出す』ということに触れてきましたが、これらを一目瞭然にし、かつ、意見やアイデアがどんどん出てくるツールとして、ボクはよく『Mind Map』を活用します

全体だけでなく、個にもきちんとフォーカスでき、またそこから全体にも戻ることができるので、「じゃあ具体的にはこうかな」とか「ということはやっぱりここも大切にしないといけないな」といった、発想や連想することの楽しさを体感しながら話が進んでいく魔法のようなツールだと思っています

とあることがきっかけで学び始めたMind Mapですが、基本的な書き方を勉強し、そこから現在までの7〜8年間、ひたすら書きまくった結果、今ではファシリテーターをしながら、その会議やミーティングで出てきた意見をリアルタイムで書き出せるようになってきました

おかげで、ボク自身がより『Mind Map 脳』になったことで、物事の考え方や整理の仕方、発想・連想することができるようになったと実感しています


それでは今日のしつもんです

『見えると安心できるものは何ですか?』


夜道が恐いのも、「この箱の中に手を入れてみて」って言われたらドキドキするのも、いきなり呼び出されたときに不安を感じるのも、全部『見えない(分からない)』からだと思います

「何となく」を『見える化』することが安心につながり、思い切って自分の考えを話すことで活発で前向きな会議・ミーティングになります

たくさんの実践と失敗の中で気づき、築いてきたこれらのポイントが、あなたのファシリテートに少しでも役に立ったら嬉しいです


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