2. 環境設定
大空の下のキャンプ場だと楽しい話で盛り上がったり、夕日でオレンジに染まる広いビーチだとつい本音を話せたり、薄暗いバーだとロマンチックなことが言えたりと、どこで話をするかによって思考や感情が変わり、出てくる言葉も変わってきます
会議やミーティングでどんな話をするかということと同じくらい、どんな場所で行うのかということにもこだわります
とはいえ、開放感にあふれ、自然光がたっぷり注ぎ込み、木漏れ日の下にいるような緑にも囲まれた、広くてオシャレな多目的ホールでの会議やミーティングなんて、そうそう滅多にできないのも事実
ただ、今使える空間をちょっと気にして、ちょっと工夫することはできるかもしれません
ボクが意識してやっている物理的な工夫をいくつか紹介します
① 明るさ
電気もつけずに真っ暗な会議室で会議やミーティングをすることはありませんが、もし昼間ならカーテンを開けて自然光を取り入れることによって部屋全体の雰囲気が明るくなることもあります
夕暮れやバーのように、逆に薄暗い方が話せるっていう場面もあると思いますが、会議やミーティングで試したことはまだありません
日が暮れていく中、焚き火を囲んでなんていうシチュエーションだったら、どんなことでも話せそうな気がしますが(笑)
② 広さ
部屋の広さそのものを変えることは難しいですが、「広く感じさせる」工夫はできるかもしれません
使わない机や椅子は視界に入らないところへ移動させたり、荷物は部屋の後ろの方にまとめて置くなど、ちょっとした工夫で空間の感じ方は変わります
また、先ほどの「明るさ」とも合わせて、思い切って屋外で会議やミーティングを行ったこともありました
③ 室温・気温
会議やミーティングの内容にできるだけ集中できるように、室温や気温にも注意します
暑すぎたり、寒すぎたりしたら、対話どころじゃないからです
当たり前のことのようですが、案外気にできていないことがよくありました
会議やミーティングの最中も、「暑くないですか?」「寒くないですか?」と声をかけつつ、参加者の様子に注意しながらファシリテートするようにしています
④ BGM
これはとても効果的だと思うし、その効果が目に見えやすい(感じやすい)と思います
反面、とても気を遣うというのも正直なところです
『心地よい』と感じる音、音量、曲は人によって違うからです
そんなことを考えすぎると流せなくなってしまうので、あくまでも全体の状況を見ながらではありますが、最終的にはボクが心地いいと感じるBGMを流すことが多いです
ファシリテーターであるボク自身が楽しく、前向きな気持ちでいられることが、結果的にいい会議・ミーティングになるんじゃないかと思っているからです
最初から最後まで流し続ける、会が始まるまでの時間に流す、考えたり伝え合う時間は音量を下げる、休憩時間になったら流すなどなど
会議やミーティング、参加メンバーに合わせて有効に使うことができたらいいなと思いながら色々試しています
⑤ 目のやり場を作る
「目のやり場に困る」なんて言葉もありますが、今回はそういう意味合いではありません(笑)
お互いの表情を見合いながら会議やミーティングが進めばいいですが、いつもずっとそういうわけにはいかないと思います
出てきた意見を整理したり、自分の意見をまとめたり、自分の感情と向き合ったりという場面では、つい下を向きがちです
そうすると不思議なことに、場の空気が暗くなったり、前向きな意見が出にくくなったりするのを何度も実感しました
そうなってしまうことを防ぐ意味も含めて、参加者全員が注目できるものを準備するようにします
多くの場合はホワイトボードで、そのまでで出た意見やアイデアを書き残すことで、全員がそこに書かれた文字を見ながら考えを整理することができます
(最近一番手応えがあったのは『マインドマップ』ですが、これはまた別の機会にお伝えします)
例えばホワイトボードがなくても、テーブルの中央に花瓶やちょっとしたぬいぐるみ、それもなければペットボトルでも構わないと思います
全員の「目のやり場」を1つ作るだけで、沈黙(思考、整理)の時間がグッと落ち着いた時間になるのを感じます
それでは今日のしつもんです
『どんな環境だと安心して話せますか?』
お気に入りのカフェに行くと、いつもキョロキョロと店全体を見回し、聞こえてくる音に耳を澄ませてしまいます
人はどんな環境を心地よく感じるんだろうって気にしているからだと思います
今日紹介したちょっとした工夫が、あなたがファシリテートする会議やミーティングでいい形となって現れたら嬉しいです
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