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種を蒔き続けたら芽が出始めたはなし。

あれは中学校1年生のときの「技術」の夏休みの宿題。かいわれ大根を種から育て栽培し、その発育過程をスケッチする宿題があった。夏休み始まってすぐに、適当な器に、土の代わりとなるスポンジ状のもの、種そして水を入れて、暗いクローゼットの奥に置いてみた。この瞬間までは純朴な13歳ですし、初めての実験にどこかワクワクしていたことを覚えています。
ただね、数日立つとね、存在そのものを忘れてしまうんですよ、多感な13歳だし。
夏休みも終盤となった頃のお母さんの一言、「そういえば、かいわれ大根どうなったの?」。青ざめる僕。クローゼットの奥で、見事に腐ってた。青白いかいわれ大根。


そんなことを思い出しつつ。
広義の年末年始も終わりようやくお正月気分から脱したので、この年末年始は腐らせずにちゃんと保存しておこうと。


①まちの「文化」を作る取り組み


昨年度の夏からインターンとして取り組んできて、今年度第2回目を開催した仙台若者アワードの取り組みを、先日事務局として振り返り会をした。アワード自体も振り返って言葉としてアウトプットしたいのだが、それは全ての取り組みが終わってからということで。
さて振り返り会では、僕はこの事業を個人的には広義のまちづくりだと思っていて、仙台というまちの雰囲気を作るものだと思っているという話をした。するとインターン先の代表が「かっこよく言うと、文化を作るってことだよね。」と。ああ、そうだなって。文化って言葉がすごいしっくりきた。
若者主体での地域社会に貢献する活動を表彰することを通して、活動が認知されより広まる。つながりが増え、コミュニティが生まれ、活動同士が切磋琢磨する、発展する。挑戦する人が讃えられ、少しずつ少しずつ、主体的に挑戦することが当たり前の「文化」がまちに生まれる。みんなで魅力的なまちを作ろうとしていることが当たり前の「文化」が生まれる。こんな「文化」を作るための仕組みとしての事業でありたいし、あるべきだと思っている。
そんな事を考えて気づいたのは、たぶん自分は抽象的な目的に向かって仕組みを作る取り組みが好き。とても好き。薄々気づいていたけど、はっきりした。「場」を作ることもそうだし、そのための「ソフト」を作ることもそう。時間はかかったけど、気づけてよかったなぁと思うわけです。
一つ芽が出た。


これは別件なんだけども、大学の先輩と話したことで、「土地への愛着」って本当に対象は土地なのかって話題。「土地への愛着」という言葉の対象は「土地」ではなく、「土地に住む人々が作ってきた文化」なのでは?そう考えると、過疎地域や被災地域における集団移転に伴う課題の解決方法が見えてくるような…


②まちを「開拓」している諸先輩方との取り組み


年明けに北海道で、これまた広義の「まちづくり」をしている方お二人のトークイベントを開催した。デン、内容はこんな感じ。試行錯誤しながら、登壇者のお二人のアドバイスを受けながらなんとかカタチにできたもの。集まっていただいた方に、小さくても価値を与えられていたらいいなと思っている。
個人的にはこのイベントが実現できた背景が嬉しくて。というのも、夏以降に偶然が重なって出会ってきた人たちとの取り組みだったこと、そして来てくれた方も。
9月の東京でのEZOSHOW(黒井さんと五十嵐さんとは、トークショーのステージを回してた山下がトーク中の二人にビールを差し出したことがきっかけだったりした)、10月のNoMaps移住ドラフト。漠然とした興味に飛び込んで、一生懸命取り組んで、夜には自分の思いを語って聞いて。そんなことを繰り返していたら、こんなカタチに帰結した。
たぶん数年前の自分だったら全てに斜に構えていて、参加したい気持ちや飛び込みたい気持ちに嘘ついていたんだろうなぁと思う。やっぱカッコつけたらだめなんだわさ。
まだまだ諸先輩方には遠く追いつけないが、いつか飛び込んで、一緒に仕組みづくりに取り組みたい。開拓したい。
また一つ芽が出た。


これも別件なんだけども、NoMapsの会期中に参加した2時間程度のワークショップのつながりが今も濃く続いている。コミュニティデザインのヒントがそこにあるような…


③芽をどんな方向に成長させたいのか


時間はかかったけど、ようやく見えてきた。まちを元気に魅力的にする仕組みを作り続けたいんだ。その先のアプローチはまだ言語化できていないけど。この芽だけは枯らさずに腐らせずに、青臭く育たせていきたいと思う。
いわゆる幼馴染と年始に飲みに行ったときに、「どうせできないモノ・コトに飛び込んでどうするんだ、わざわざやる必要はないし、そんなの人生無駄にしている」みたいなことを言われてモヤモヤしたんだけども、たぶん「どうせ無理」を達成するためにはどうすればいいか問題に取り組むこと、それ自体が好きなんだと思う。ずっと青臭くいたいなと思う。
そんな芽の方向性ってか、軸みたいなものがようやく見えてきたところで年度末、もうすぐ大学を卒業する。
社会の仕組みをもっと知りたいなぁ。一方で大きな仕組みの一部の自分になると、流されてしまうのが怖いなぁ。そう思って、今の就職先を決めたので普通に楽しみなわけですが、不安がないわけではなく。
2020年になって、もし芽が枯れていたら水をあげてくださいお願いします。

さて、もっともっと良い仕組みを知りたいし追い求めたいから、次週「山下、日本でるってよ。」


ちなみに冒頭カバー画像は自宅で育てている草です。草。腐らせないように頑張ってる。

北の国へと。徒然なるままに、しんしんと。

語彙力アップのための書籍代に使用します。もっと下らないことを言えるように。